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【国際】

エルサレム問題 首都認定「米は一方的」

 【ニューヨーク=赤川肇】国連安全保障理事会は八日、トランプ米政権がエルサレムをイスラエルの首都と正式認定したことを受けて緊急会合を開き、決定は「一方的で遺憾だ」(フランスのデラットル国連大使)などと各理事国から反対や非難が相次いだ。米国は「和平実現は可能だ」と反論したが、当事国として出席したイスラエル以外の賛同は得られず、国際社会でトランプ政権の独善ぶりが際立つかたちとなった。

 英国、フランス、ドイツ、イタリア、スウェーデンのEU五カ国は会合後、トランプ氏の決断について「安保理決議に沿わず、中東和平の助けにならない」と反対する声明を発表した。今後、米国を非難する声明などを求める動きにつながる可能性もある。

 会合では冒頭、国連のムラデノフ中東和平プロセス特別調整官がエルサレムから、首都認定に伴う抗議行動や衝突で死傷者が出ている現状を報告し、「和平交渉の見通しが立たない長い紛争の歴史で、再び重大な局面を迎えた。暴力の拡大を懸念している」と指摘。名指しこそ避けながら、トランプ氏の決断を「一方的な行動の連鎖につながりかねない」と強く批判した。

 中国やロシアも「中東問題を困難にしかねない」(ロシアのネベンジャ国連大使)と懸念を示した。

 これに対しヘイリー米国連大使は、「イスラエルには他国と同様、首都を決める権利がある」と首都認定の正当性を主張。一方で、パレスチナとイスラエルの交渉以外による帰属変更を認めない安保理決議には反しないとの立場を強調した。

 パレスチナのマンスール代表は首都認定の撤回を求め、イスラエルのダノン国連大使は「エルサレムに大使館の移転を」と各国に呼び掛けた。

 安保理議長国を務めている日本の別所浩郎大使は「現場の緊張の高まりを深く懸念している」と述べるにとどめ、首都認定への賛否には言及しなかった。

 

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