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【国際】

「核廃絶の夢 次の段階へ」 サーローさんら決意 平和センター訪問

11日、オスロのノーベル平和センターで、サーロー節子さんとフィン事務局長が残したメッセージ。ノーベル平和賞への感謝と核廃絶へ向けた意志が記されている=沢田千秋撮影

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 【オスロ=沢田千秋】今年のノーベル平和賞を受賞した非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」のメンバーが十一日、オスロ市内のノーベル平和センターを訪れ、広島、長崎の原爆犠牲者の遺品を見学した。被爆者として初めてノーベル賞授賞式の壇上に立ったサーロー節子さん(85)は、感謝と決意表明の直筆メッセージを寄せた。

 センターは歴代受賞者に関する資料を展示。今年は、広島で亡くなった少年のかばん、防空ずきんや、長崎の原爆投下時刻十一時二分で止まった腕時計やロザリオが一年間、公開される。原爆資料の展示は初めて。サーローさんは真剣な表情で遺品に見入り「心を動かされる」とつぶやいた。

 歴代受賞者の記帳ノートに、ICANのベアトリス・フィン事務局長(35)は「素晴らしい展示が、多くの人が核兵器禁止と廃絶の戦いに参加するきっかけになると願う」と書いた。

 サーローさんも「核なき世界を目指すICANの努力を評価してもらい、深く感謝する。(みなさんの)思いと支援が、私たちを核兵器の完全廃絶という夢の次なる段階へ後押ししてくれた」と、ノーベル平和賞を糧に、さらに前進する決意を明示した。

歴代受賞者のメッセージノートに記帳するサーロー節子さん=沢田千秋撮影

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 ノートは一般公開されない。センター職員のガンヒルド・オッターランドさんは「偉大な受賞者のメッセージを読める私たちは幸福だ」と話した。

 オスロ郊外で同日夜開かれた平和賞コンサートでは、広島、長崎の被爆直後の映像が流された後、フィンさんのほか、日本原水爆被害者団体協議会の田中熙巳(てるみ)さん(85)、藤森俊希さん(73)らが登壇。フィンさんは「私たちは被爆者とともに進む。世界中の全員に核なき世界を求める権利がある。世界中の全員がICANだ。私たちは核兵器の終わりを見届ける」と呼びかけた。また、広島市で被爆したとされる一九三八年製のピアノを、米国の人気歌手ジョン・レジェンドさんが奏で、聴衆を引き込んだ。

 

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