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【国際】

国務長官「前提条件なしで対話も」 対北 米政権に温度差

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 【ワシントン=後藤孝好】ティラーソン米国務長官は十二日、ワシントンで講演して「北朝鮮との最初の対話を前提条件なしで行う用意がある」と述べ、これまで要求してきた核・ミサイル放棄の意思表示がなくても対話に応じる意向を表明した。柔軟姿勢で交渉の糸口をつかみたい考えだが、軍事行動をちらつかせるトランプ大統領との足並みはそろっていない。

 ティラーソン氏は北朝鮮に対し「まず会ってみて、天気の話をしてもいい。そこで(非核化の)ロードマップ(行程表)も提示できる」と呼び掛けた。その上で「核放棄を明示しなければ対話しないというのは非現実的だ。北朝鮮は核・ミサイル開発に巨額の資金をつぎ込んできた」と異例の見解を示し歩み寄った。

 さらに、北朝鮮有事に関しては中国と緊密に協議していることを紹介。大量の難民流入が懸念される中国は既に対策を練っていることを明かして「最初の爆弾が投下されるまで外交努力を続ける」と強調した。

 ティラーソン氏は、強硬路線のトランプ氏との意見対立で進退問題が繰り返し取り沙汰される。対話実現に前のめりな姿勢からは、早急に平和解決の道筋をつけたいとの思惑がのぞく。

 だが、サンダース大統領報道官は「大統領の北朝鮮に対する見解は変わっていない」と方針転換を打ち消す声明を急きょ発表。仮に前提条件なしの対話に応じたとしても、米国が北朝鮮の核保有や米本土を射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)の配備を認めることはあり得ない。

 トランプ氏は十二日、前年度から大幅に規模を拡大させた二〇一八会計年度(一七年十月〜一八年九月)の国防予算の大枠を決める国防権限法案に署名して成立させた。予算総額は約七千億ドル(約七十九兆円)で、北朝鮮に対抗する弾道ミサイル防衛(BMD)強化や人員増が盛り込まれた。

 トランプ氏は「北朝鮮の卑劣な独裁政権に最大限の圧力をかけ続ける」と指摘。現状は「非常にまずい事態だ。ほかの政権がずっと前に対処するべきだった」と強い不満を口にした。

 

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