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【国際】

米、圧力路線を堅持 北強硬 対話糸口見えず

 【ニューヨーク=赤川肇】国連安全保障理事会は十五日、北朝鮮の核・ミサイル開発を巡る閣僚級会合を開いた。ティラーソン米国務長官は「無条件対話」を示唆した十二日の発言を事実上撤回し、「非核化の完遂まで圧力をかけ続けなければならない」と各国に圧力強化を呼びかけた。一方、北朝鮮の慈成男(チャソンナム)国連大使は「対話」に言及せず、「世界最強の核軍事国として前進、進歩する」と宣言。問題解決への糸口は見えず、混迷は深まるばかりだ。

 「北朝鮮に危機感がない」。議長を務めた河野太郎外相は会合後、グテレス国連事務総長と会談し、国際社会の非難や安保理の制裁強化でも挑発をやめない北朝鮮への懸念を共有した。

 会合は十二月の安保理議長国の日本が主催し、北朝鮮は関係当事国として出席と発言が認められた。国連関係者によると、北朝鮮問題を話し合う安保理会合に北朝鮮の代表が姿を見せるのは二〇一二年四月以来。異例の出席にティラーソン氏は「直接話せる機会は歓迎」と期待を口にしたが、結局は「慈氏は従来の北朝鮮の立場をただ繰り返すにとどまった」(河野氏)と落胆が広がった。

 ティラーソン氏は「北朝鮮は対話の前に挑発行為を停止しなければならない。北朝鮮の核保有を受け入れない国際社会の決意は固い」と述べる一方、「意思疎通の経路は開けておく」と対話を促した。河野氏も「圧力を最大限に高めることで北朝鮮に政策を変えさせることができる」と制裁強化を主張。全理事国が核・ミサイル開発を「国連決議違反。断固として反対」(中国の呉海濤(ごかいとう)国連次席大使)などと批判したが、中国とロシアは圧力強化には否定的な考えを表明した。

 一方、慈氏は「核兵器保有は米国の核の脅威に対する当然の自衛措置。米国に全責任がある」と主張。北朝鮮が反発する米韓合同軍事演習を容認し、北朝鮮への制裁を強めてきた安保理を「不公平、二重基準」と非難した。

 閉会後、慈氏は他国の代表らと言葉を交わすことなく議場を後にした。ティラーソン氏は報道陣に「外交的選択肢が他の選択肢によって打ち切られるまで外交努力を続ける」と軍事解決の可能性も示唆した。

 

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