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【国際】

独立派と反対派、横一線 カタルーニャ州議会選迫る

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 【パリ=竹田佳彦】スペイン北東部カタルーニャ自治州の独立問題を争点とする州議会(定数一三五、比例代表制)選挙の投開票が二十一日に迫った。直近の世論調査によると独立派と反独立・慎重派への支持は拮抗(きっこう)し、どちらも過半数をとることが難しい状況。独立派政党の足並みが乱れる中、反独立派の新興中道右派政党「シウダダノス」が州議会第一党をうかがう情勢になっている。

 「偏狭的なカタルーニャナショナリズムを打ち負かし、進歩と自由主義の伝統を示そう」。十六日にバルセロナ市内で開かれたシウダダノスの集会で、かつて州内で執筆活動をしていたノーベル文学賞受賞者バルガス・リョサ氏が呼びかけると、支持者から歓声が湧き上がった。

 シウダダノスは選挙が始まると大きく支持率を伸ばした。十五日に公表された世論調査結果では支持率トップの25・1%で三十三〜三十五議席を獲得し、前回から最大十議席増やす可能性が出てきた。州議会会派代表で党筆頭候補のイネス・アリマーダス氏(36)を州首相に推す声が出ている。

 一方で独立派は、ジュンケラス前州副首相が率い、中央政府との対話を求める「カタルーニャ共和左派(ERC)」が支持率20・3%で三十〜三十二議席の予想。反逆容疑などでスペイン司法当局から出頭命令を受け、ベルギーに滞在しているプチデモン前州首相の保守系独立派「カタルーニャのための連合」は19・4%で二十八〜三十議席にとどまる。独立の進め方に温度差があり、統一候補擁立もできなかった。

 州首相は州議会での選出を経てスペイン国王の承認を得て決まる。ERC支持者の約半数はプチデモン氏の再任に肯定的な姿勢を見せており、州議会第一党でなくても選ばれる可能性もある。現地紙アラは「結果が予想できない中、水面下で連立政権を模索する動きを進めることになる」としている。

 十五日に発表された世論調査によると、獲得議席予想は独立派が六十四〜六十九議席で、解散前の七十二議席を下回るとみられる。独立反対・慎重派は五十八〜六十三議席で、過半数(六十八議席)を巡る攻防が続いている。

<カタルーニャ独立問題> スペイン北東部カタルーニャ自治州は独自の文化を持ち、商工業が盛んで裕福な地域として知られるが、2010年前後のスペイン経済危機で住民が中央政府に不満を募らせたのを背景に独立派が州議会の多数を握った。州政府は今年10月1日、独立の是非を問う住民投票を強行。約9割が賛成だったとして非公式な「独立宣言」と「宣言の効力凍結」を同時に表明し、中央政府に対話を求めた。中央政府は拒否し、州自治権を事実上停止する措置を決めた。 (共同)

 

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