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【国際】

接戦 「独立」第2ラウンド きょうカタルーニャ州議選

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 【バルセロナ=竹田佳彦】スペインからの独立を争点とする北東部カタルーニャ自治州議会(定数一三五)選挙が二十一日、行われる。独立派と反独立・慎重派が接戦になっており、投票率は前回二〇一五年の77・4%を上回る過去最高の80%超になるとみられる。

 選挙戦は、十月の住民投票を受けて独立を宣言し、スペイン当局から反逆罪などで逮捕状が出ているプチデモン前州首相が出国先のベルギーから立候補するなど、異例の展開で推移。マドリードで出頭し拘束されたジュンケラス前州副首相も保釈が認められず、いずれも独立派で保守系「カタルーニャのための連合(JXC)」、左派系「カタルーニャ共和左派(ERC)」は、代表不在での戦いを強いられた。

 選挙運動最終日となった十九日、プチデモン氏は州都バルセロナの独立派の集会にビデオ中継で登場。カタルーニャ独立へ改めて支持を訴えた。一方、独立派を封じ込めたい国政与党「国民党」を率いるラホイ首相も州都での集会に姿を見せ、独立は違法との考えを強調した。

 十五日公表の民間の世論調査結果によると、独立、反独立派ともに過半数の議席を獲得するのは難しい状況。選挙後の州政権の運営は、急進左派ポデモスを含む選挙連合との協力が鍵を握る可能性が出ている。

◆選挙後 見通せず

 【バルセロナ=竹田佳彦】カタルーニャ州議会選は、十月の住民投票の第二ラウンドの様相を呈している。さらに独立派と反独立・慎重派ともに、立場が異なる分裂選挙の様相を呈し、どちらが勝っても次期州政権は内部に対立を抱えた運営を余儀なくされそうだ。

 独立派は、ジュンケラス前州副首相率いる「カタルーニャ共和左派(ERC)」が、中央政府と対話の道を探っている。一方、「カタルーニャのための連合(JXC)」のプチデモン前州首相は中央政府との対決姿勢を鮮明にし、独立を支持しない欧州連合(EU)の批判も繰り返した。二人とも州首相就任に意欲を見せ、両党は統一候補を擁立できなかった。

 十月の住民投票では違法を理由に棄権が目立った反独立派も一枚岩ではない。十五日の世論調査によると、最も支持を集めたのは新興中道右派「シウダダノス(Cs)」。独立派封じに強硬手段を繰り返すラホイ首相の国民党から支持者が流れたとの指摘もあるが、反独立派の支持拡大にはつながっていない。

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 Csは、スペイン中央政府による州自治権停止に「正常さを取り戻すため」と一定の評価を示す。一方で反独立派の中には、住民投票で住民に暴行を加えた国家警察を厳しく批判する声もあり、まとまりを欠く。

 どちらも過半数割れをした場合、鍵を握るとみられるのがポデモス系の選挙連合だ。内部には穏健独立派もおり、プチデモン氏陣営との連立は否定。独立への賛否は支持者によって異なり、選挙後の動きは予測がつかない。

<カタルーニャ独立住民投票> スペインからの独立派が過半数を占めていたカタルーニャ州議会は10月、独立の賛否を問う住民投票を強行。賛成が90%(投票率43%)に達した結果に基づき、当時のプチデモン州首相が一方的に独立を宣言した。スペイン中央政府は憲法違反だとして、州の自治権を停止。州の全閣僚を解任し州議会も解散した。

 

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