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【国際】

焼身自殺、再燃の兆し チベットで抗議続く

 【上海=浅井正智】亡命チベット人向けのラジオ局「チベットの声」(本部オスロ)や香港メディアなどによると、中国四川省アバ・チベット族チャン族自治州アバ県で二十三日、三十歳前後のチベット族男性が焼身自殺を図り、二十四日に死亡が確認された。中国政府に抗議するチベット族の焼身自殺は再び増加傾向にあり、チベット騒乱十年を来年三月に控え、中国当局は警戒を強めている。

 男性は二十三日夕、寺院近くで自らの体に火を付け、「チベットに自由を」などと叫びながら十数メートル走った後、倒れたという。米政府系ラジオ・自由アジア放送(RFA)は、男性は元僧侶と伝えている。

 当局は男性の父親を拘束し、アバ県一帯で厳戒態勢を敷いている。チベット族経営の飲食店は二十四日から二日間、一斉に店を閉めて哀悼の意を示した。中国メディアは男性の自殺を報じていない。

 中国当局が二〇〇八年三月に発生した「チベット騒乱」を鎮圧した後、〇九年二月から焼身自殺を図るチベット族が急増した。

 当局は、自殺がチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ十四世の「祖国分裂活動」の一環と決めつけ、自殺阻止に躍起。自殺扇動の容疑で僧侶らを次々と逮捕し、一五年半ばから自殺者は目に見えて減った。

 しかし「チベットの声」によると、今年の焼身自殺は二十三日の男性で六人目となり、騒乱十年を前に再び増えつつある。〇九年以来、累計百五十一人が自殺した。

 

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