東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 12月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

軍総政治局長を大幅降格 正恩氏最側近・崔竜海氏と対立

2014年10月、仁川アジア大会閉会式のため電撃訪韓し、韓国政府高官との会談に向かう黄炳瑞氏(前列左)と崔竜海氏(前列右)=聯合・共同

写真

 【北京=城内康伸】北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の側近だった黄炳瑞(ファンビョンソ)軍総政治局長が十月、軍の腐敗や、正恩氏の最側近である崔竜海(チェリョンヘ)党副委員長との対立、正恩氏が参加した行事における不手際など、主に三つの理由によって、元帥に次ぐ次帥から大幅に降格されたことが分かった。北朝鮮関係者が明らかにした。韓国情報機関・国家情報院は十一月二十日に国会で、黄氏が処罰されたとの情報がある、と報告していた。

 軍総政治局は将兵の政治思想を監視・統制する機関だ。関係者によると、軍幹部らが、わいろを使って退役後の地位や待遇をめぐり便宜を図ってもらう行為が横行したことが、黄氏が責任を問われた理由の一つだった。黄氏自身が、最高指導者の秘密資金を獲得・管理する労働党三九号室に所属していた親族の不正に関与した、との未確認情報もある。

 二つ目は、黄氏と崔氏との権力争いが背景にあるとされる。国家情報院によると、今回の処罰は、崔氏の主導で党組織指導部が総政治局に大規模な「検閲」と呼ぶ調査を行った結果。黄氏は実質的な政権ナンバー2と目された時期もあったが、十月の党中央委員会総会後には、崔氏が黄氏より先に名前を挙げられるようになり、序列が入れ替わったとの分析も出ていた。

 さらに、九月の核実験後に行われた行事で、黄氏が軍需部門の功労者を正恩氏に紹介する際、ぞんざいに済ませたことが問題視された、といわれる。

 次帥だった黄氏が、大佐と中佐の間の「上佐」にまで六階級降格されたとの情報もある。しかし、北朝鮮関係者は「確認できていない」と慎重だ。

 一方、北朝鮮関係者によると、前秘密警察トップで黄氏と同時に処罰された金元弘(キムウォンホン)総政治局第一副局長は農場に送られた。党籍も剥奪されたといい、「権力復帰の可能性は絶望的」と関係者はみる。

 この関係者によると、組織指導部は九月以降、正恩氏の指示で、軍への検閲と合わせ、党幹部に対する検閲・監視も強化。二〇一八年も、幹部の更迭や粛清が続く、としている。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報