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【国際】

文大統領、元慰安婦に謝罪 意向を聴かず「日韓、公式合意」

 【ソウル=境田未緒】韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は四日、元慰安婦らを大統領府に招いて昼食会を開き、慰安婦問題を巡る二〇一五年の日韓合意について、前政権が元慰安婦らの意見を聴かず意向に反する合意をした、と謝罪した。一方、体調を崩してソウル市内の病院に入院中の元慰安婦、金福童(キムボクトン)さん(91)を見舞い、「過去の政権が公式的に合意したことも事実」と語った。一部の元慰安婦らが求める合意の完全破棄が実現しなかった場合に備え、予防線を張ったともとれる発言だ。

 文氏は昨年末、日韓合意を検証していた作業部会の報告を受け「合意によって問題は解決されていない」として、政府に対応を指示している。

 大統領府によると、昼食会で文氏は「今日お話をいただければ政府方針に生かす」と表明。これに対し、元慰安婦らは「公式謝罪と法的賠償を二十六年も求めてきた。戦って必ず解決してほしい」と訴えた。昼食会には、合意の破棄を主張している韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会(挺対協)の尹美香(ユンミヒャン)共同代表も同席した。

 国内外で自身の体験を語って日韓合意に反対してきた金さんに対しては、文氏は「両国関係の中で解決しなければならず、容易でない側面もある。(元慰安婦らが)望む通りに全てできなくても、政府は最善を尽くす」と話した。

 康京和(カンギョンファ)外相は四日のラジオ番組に出演し日韓合意について「当事者である被害者や支援団体とのコミュニケーションが不足していたのが最も大きな欠陥」と指摘。「重要な隣国である日本との関係」も考慮する必要があるとの認識を示した。

◆日本政府は抗議

 日本政府は四日、日韓合意に基づき慰安婦問題を解決することはできないとして元慰安婦に陳謝した文在寅韓国大統領の発言に反発し、抗議を申し入れた。複数の外務省幹部が明らかにした。

 抗議はソウルの日本大使館を通じ、韓国外務省に伝えた。「文氏は日韓合意に誤りがあるかのような発言をしている。受け入れられない。合意を変更すれば、日韓関係は管理不能になる」と批判し、合意の履行を改めて求めた。

 菅義偉官房長官は四日のBSフジ番組で「韓国内の問題だ。合意は国と国との約束であり、一ミリも動かさない」と強調した。

 

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