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【国際】

イランで反政府デモ収束の兆し

 【カイロ=奥田哲平】イラン全土で昨年末から続いた反政府デモは、四日以降は大規模な衝突が発生せず、収束に向かっている。最高指導者ハメネイ師を頂点とするイスラム革命体制への批判が高まるのを受け、保守強硬派の軍事組織「革命防衛隊」の介入やソーシャルメディアの利用規制などで締め付けを強めた。

 ロイター通信によると、先月二十八日に始まったデモは国内八十カ所に広がり、四万二千人以上が参加。治安部隊との衝突で計二十二人が死亡し、千人以上が拘束された。参加者の中心は若者で、拘束者の90%は二十五歳以下だった。

 ネット上に投稿された映像では、五日夜も街頭デモが散発的に行われたが、暴徒化はしていないもようだ。革命防衛隊は三日以降に西部ロレスタン州などに部隊を派遣し、警戒を強めた。一方、政権支持派は連日、数千人を動員する「官製デモ」を各地で行い、「ハメネイ師を一人にはしない」などと唱えた。

 イランは行政の長であるロウハニ大統領の上に、イスラム革命体制の象徴であるハメネイ師が君臨する。政府は、ロウハニ政権の経済政策への批判をある程度認めつつ、政教一致の体制転換につながる言動には神経をとがらしている。

 反政府デモが組織的な広がりを欠いた大きな要因は、二〇〇九年に大統領選の不正を訴えて数十万人が参加した大規模デモを主導した改革派が、不支持を表明したことだ。改革派は保守穏健派のロウハニ師の支持基盤でもある。カナダに亡命中の人権活動家は本紙に「改革派は結局、体制護持を重んじる立場に変わった」と批判した。

 

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