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【国際】

米、小型核開発を検討 新指 針核兵器の役割拡大へ

 【ワシントン=共同】トランプ米政権が二月にも発表する核戦略の中期指針「核体制の見直し」(NPR)の概要が七日判明した。中国やロシア、北朝鮮に対する圧倒的な優位性を確保するため、局地攻撃を想定した低爆発力の小型核の開発を検討、核兵器の役割を拡大し、核攻撃の抑止・反撃に限定しない方針を盛り込む。柔軟な核運用を前面に出す内容で「核なき世界」を掲げたオバマ前政権からの戦略転換となりそうだ。 

 米政府の説明を受けた複数の議会関係者や外交筋が明らかにした。

 新指針は大陸間弾道ミサイル(ICBM)、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)、戦略爆撃機の「核の三本柱」を堅持。一方で北朝鮮の核・ミサイル施設への攻撃などを想定し、弾道ミサイルに搭載する低爆発力の核兵器の開発・配備を検討する。爆発威力を抑えた小型核は、非戦闘員の巻き添えを極力防ぐ狙いがある。

 核弾頭と通常弾頭の双方を搭載できるため核攻撃と誤認されるリスクがあるとして、反対論が根強い核巡航ミサイルの新規開発も推進する。現行計画の空中発射型に加え、海洋発射型の開発方針が盛り込まれる見込み。将来の配備を巡り、日本を含む関係国との協議も始めたもようだ。

 核兵器の役割低減を目指したオバマ政権は二〇一〇年発表の前回NPRで、核使用を米国と同盟国の「死活的な利益を守るための極限の状況」に限定した。しかしトランプ政権は核攻撃の抑止や反撃だけでなく、基幹インフラへのサイバー攻撃などに対しても核使用を排除しない方向で、核使用のハードルが下がる恐れがある。米シンクタンク、軍備管理協会のキングストン・リーフ氏は「米国が核使用のシナリオを拡大すれば、世界情勢の不安定化を招く」と懸念を示している。

 

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