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【国際】

3月エジプト大統領選 候補予定者ら 軒並み摘発

先月24日、カイロ市内で、シシ大統領のポスターを背に記者会見する支持団体のメンバー。シシ氏の出馬を求める1200万人分の署名を集めたと発表した=奥田哲平撮影

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 【カイロ=奥田哲平】三月下旬にエジプトで大統領選が行われるが、再選を目指すとみられるシシ大統領(63)に対し、出馬表明した候補者やその支持者らが軒並み摘発される憂き目に遭っている。政治手法が強権的と指摘されるシシ政権が、対抗馬を封じ込めようとしているとの指摘があり、選挙戦入りを目前に控え、いまだに構図が固まらない異例の事態となっている。

 選挙管理委員会は八日、二十日から立候補受け付けを始め、三月二十六〜二十八日に投票を実施するとの日程を発表。しかし、これに先立ち有力候補と目されたアフマド・シャフィク元首相は七日、「私は次世代を担う理想的な人物ではない」と不出馬を表明した。

 シシ氏と同じ軍出身で、ムバラク政権の崩壊を受けた二〇一二年大統領選で決選投票まで進んだシャフィク氏。昨年十一月にメディアを通じて出馬の意向を表明し、滞在先のアラブ首長国連邦(UAE)から帰国すると、一斉に過去の女性問題や汚職疑惑が地元メディアで報道された上、支持者三人が虚偽の情報を広めた容疑で拘束された。

 既に出馬会見を行った人権派弁護士ハリド・アリ氏も、昨年五月に「公序良俗違反」で有罪判決を受けた。現在、控訴中で、選管の判断により出馬資格を失う恐れもある。一方、十一月下旬に突然フェイスブックで出馬を表明したエジプト軍のアフマド・コンソワ大佐は即座に拘束され、「軍服でソーシャルメディアに登場した」との軍紀違反で懲役六年が言い渡された。

 こうした状況に萎縮する雰囲気が広がる。出馬を模索していたサダト元大統領のおいの国会議員ムハンマド・サダト氏は先月二十五日付の地元紙で、「何を優先するか考え直したい」と慎重な言い回しになった。

 エジプトは一一年の民主化運動「アラブの春」の後、モルシ前政権が事実上の軍事クーデターで崩壊し、一四年にシシ氏が初当選を果たした。シシ氏はいまだに態度を明らかにしていないが、有力経済人ら支持者は昨年九月から出馬を要請する署名運動を展開。再選が確実視される。

 シシ氏はテロ対策として非常事態宣言を発令し、デモ規制やメディア統制が国際社会から人権侵害と批判を受ける。無所属の国会議員ハイサル・ハリリ氏は「シシ氏以外の候補者が立たなければ、選挙の正統性に否定的な印象を与える」と警鐘を鳴らす。

 

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