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【国際】

香港補選締め切り 独立の動き排除 民主派政党「香港衆志」周庭氏

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 【香港=安藤淳】香港立法会(議会)の四議員失職を受けた補欠選挙(三月十一日投開票)で、香港の選挙管理委員会は二十九日、立候補受け付けを締め切った。常務委員の周庭(しゅうてい)氏(21)の立候補が認められなかった民主派政党「香港衆志」は候補者擁立を断念。独立派より穏健とされる「民主自決派」が門前払いされ、民主勢力は抗議集会を行うなど反発を強めている。

 一方、選管は同日、二〇一六年に立法会議員に就任する際の宣誓が不適切だったとして、議員資格を失った民主派の姚松炎(ようそんえん)氏の立候補は認めた。民主派でも独立を求めていなかった姚氏を認めることで、独立につながる動きを排除する姿勢をあらためて示した形だ。

 選管は一六年から、立候補予定者に対し、「香港は中国の不可分の一部」と定める香港基本法(憲法)を順守するとの確認書の提出を義務づけるなど、香港独立を強く示唆する候補者の立候補を拒んできた。

 選管は二十七日、周氏の立候補資格取り消しについて、高度な自治を保障する「一国二制度」終了後の政治体制を住民投票などで決める「民主自決」を党綱領に掲げる点を問題視、基本法に抵触すると判断した。

 周氏は一四年の民主派による大規模デモ「雨傘運動」で学生団体の広報を務め、「女神」として注目された。

◆立候補無効は人権侵害

 香港議会補選で立候補が無効とされた民主派政党の周庭氏=写真、安藤淳撮影=は二十九日、本紙のインタビューに「北京(中国政府)の介入が強まり、弾圧の強まりを感じる」と危機感を訴えた。今後は香港の民主派のまとめ役になりたいとの意向を示した。

 −立候補を無効とされたことへの思いは。

 「『民主自決』の中に独立という選択肢はあるが、立候補の権利は人権のひとつ。今回は政府が政治的主張が違う人を排除するために法律を利用した人権侵害だ」

 −党の綱領が基本法に抵触したというが、綱領を変えるつもりは。

 「香港の将来や香港人の生き方を決めるのは、政府や財閥、中国共産党ではなく私たち。信念に間違いはなく、綱領を変えるつもりはない」

 −政府寄りのメディアから「法律を守っていない」と批判されているが。

 「親北京の人も意見をいい、主張し合うことは大切。どちらかの意見を弾圧することは間違い」

 −立候補無効を批判する二十八日の集会には二千人集まったが。

 「感動した。私たちは立法会で活動はできなくなったが香港のためにやることはある」

 −今後の活動は。

 「街のデモや集会などを通じて、民主派をまとめる総指揮役になり、市民に民主主義や選択権の大切さを訴えていきたい。『今日の香港は明日の台湾』という言い方もあるように台湾の民主派はもとより、日本や欧米など国際社会に私たちの活動を広く知ってもらいたい」

<しゅう・てい> 1996年、香港生まれ。香港バプテスト大4年(休学中)。日本のアイドルやアニメが好きで日本語も話す。

 

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