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【国際】

人やサルで排ガス実験 独の車メーカー出資機関

 【ベルリン=垣見洋樹】ドイツの大手自動車メーカーが出資する研究機関が、人やサルを使って排ガスの健康への影響に関する実験を行っていたことが、米紙ニューヨーク・タイムズや独各紙の報道で発覚した。ディーゼル車の排ガスの安全性を証明する目的だったとされ、違法ソフトを使った排ガス規制逃れが問題化した独自動車メーカーのさらなるイメージ悪化は避けられない。

 実験を行ったのは、フォルクスワーゲン(VW)やダイムラー、BMWなどが出資した「輸送セクターにおける環境と健康についての欧州研究グループ(EUGT)」(昨年解散)。

 南ドイツ新聞によると、サルを使った実験は二〇一五年、EUGTが米国の研究機関に委託。十匹のサルを気密性の高い部屋に入れ、VW「ビートル」の排ガスを四時間吸わせた後、血液や肺などの炎症の有無を調べた。

 一方、DPA通信によると、人体実験は一三年、EUGTの資金援助を受けたドイツの大学病院で行われた。二十五人の健康な男女が三時間にわたってさまざまな濃度の二酸化窒素を吸引。健康への害は確認されなかったとされる。

 この大学病院は実験の目的について、トラック運転手など排ガスを吸引する機会が多い職場における健康への影響を測定するためと説明している。

 VWのミュラー最高経営責任者(CEO)は「こうした事態に関わったことは申し訳ない。これらの実験は人がすべきでないことだ」と謝罪。ダイムラー社は「動物の非倫理的な扱いを容認、支持しない」とコメントし、実験が委託された経緯を調査中とした。

 

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