東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 2月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

融和演説に抗議の黒服 米民主「実際は分裂の種」

 【ワシントン=石川智規】トランプ米大統領が一月三十日に行った就任後初の一般教書演説は、野党民主党への批判を封印し、融和を求める低姿勢が目立った。しかし、出席した民主党議員がトランプ氏に拍手を送る姿はほぼ皆無。米CNNテレビによると、民主党議員は十四人が傍聴をボイコットし、与野党間の溝の深さを示した。

 「私たちは一つのチーム、国民、家族だ」。トランプ氏はこう語り、野党に政策連携を求めた。ネクタイは民主党を象徴する青色。約一時間二十分の演説中、いつもとは異なる落ち着いた口調で各種政策を訴えた。与党共和党議員は何度も拍手で応えた。

 トランプ氏が野党に秋波を送る背景には、十一月の中間選挙がある。一兆五千億ドル(約百六十三兆円)のインフラ投資やメキシコ国境沿いへの壁建設などの看板政策を一つでも実現し、有権者にアピールしたい考え。政策実現の裏付けとなる予算案の可決には、野党の協力が不可欠となる。

 だが、民主党の反応は冷ややかだ。

 「今夜、大統領は融和を約束したが、実際には分裂の種をまいた」。民主党下院トップのペロシ院内総務は演説後のコメントで、トランプ氏を痛烈に非難した。

 ペロシ氏は黒のスーツ姿。トランプ氏自身を含め政財界やハリウッドで広がったセクハラ問題に抗議する「#MeToo(私も)」の動きに連帯を示した。民主党女性議員の大半が同様に黒い服を身にまとい、トランプ氏への無言の抗議を貫いた。

 民主党のジョゼフ・ケネディ下院議員(37)は三十日夜、地元の東部マサチューセッツ州フォールリバーで、党を代表して一般教書に対する反論演説を行った。ケネディ氏は、ケネディ元大統領の弟ロバート・ケネディ元司法長官の孫で、民主党若手のホープ。

 ケネディ氏はトランプ氏の移民政策を念頭に「この政権は人々を守る政策を行わないどころか、守るべき人々を狙い撃ちにする政策を行っている」と非難。「私たち皆に価値があり、平等であるとの米国の価値観を踏みにじっている」と批判を重ねた。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報