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【国際】

元工作員、金賢姫元死刑囚 「北には圧力しか通じない」 BBCインタビュー

金賢姫氏=共同

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 【ロンドン=沢田千秋】ソウル五輪を妨害するため大韓航空機爆破事件を実行した北朝鮮の元工作員、金賢姫(キムヒョンヒ)元死刑囚が、平昌(ピョンチャン)五輪を前に英BBC放送のインタビューに応じ、北朝鮮には「圧力しか通じない」と、五輪を巡る北朝鮮の融和姿勢を批判した。

 事件は一九八七年十一月に発生。金氏らがバグダッド発ソウル行きの大韓航空858便に仕掛けた爆弾により、乗客乗員百十五人全員が死亡した。金氏らは日本の偽造パスポートで搭乗し、経由地のアブダビで降りていた。拘束後、韓国の捜査当局に対し「ソウル五輪の妨害のために事件を起こした」と供述した。

 金氏はBBCのインタビューで、平昌五輪に選手団などを派遣する北朝鮮の姿勢を「もちろん、見せかけだ。北朝鮮の目標は核開発事業の完成だ」と指摘。「北朝鮮は対話や穏やかな言葉では変わらない。圧力しか通じない」と述べた。

 北朝鮮は事件への関与を否定している。大韓航空は当時、八八年のソウル五輪のオフィシャルエアラインで、五輪マークが描かれた機体の残骸も見つかった。北朝鮮は、事件によって韓国の信用を揺るがせ、冷戦中の東側諸国であるソ連や中国のソウル五輪不参加を狙ったとみられている。

 しかし、金氏の逮捕で北朝鮮の関与が確実視されると、危険なテロ国家との認識が共有され、ソ連、中国とも五輪参加を決定。九〇年代前半の両国と韓国との国交樹立につながり、北朝鮮が世界から孤立する一因となった。

 

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