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【国際】

「不満分子」強制移住か 北朝鮮 平壌人口5%減の方針

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 【ソウル=城内康伸】北朝鮮が今年、首都・平壌(ピョンヤン)の人口を5%減らす方針を決めた、と北朝鮮関係者が明らかにした。体制に不満を持つ人々を地方に強制移住させるといい、約十四万人を減らすことになる。地方との経済格差を背景にした首都への人口集中を抑制する目的とされるが、建国七十周年を九月に控え、平壌を金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長に対する忠誠心が高い住民で固め、政権基盤を揺るぎないものにする狙いもあるとみられる。

 韓国統計庁の推計によると、平壌の人口は一九九〇年時点で二百五十二万六千人だったが、年ごとに増加。二〇〇五年に二百八十万人を突破し、一七年には二百八十八万四千人に達した。

 金正恩政権発足後の六年間で約四万五千人増えており、平壌と地方との生活格差が広がり、流入する住民が増えたとされる。

 韓国の情報機関・国家情報院は昨年八月下旬、国際社会の制裁強化に伴い、北朝鮮住民の間に疲弊感が広がっていると指摘。北朝鮮の秘密警察・国家保衛省が、体制に不満を持つ者を探し出し、前科を持つ人々らとともに、平壌から追放していると明らかにしたことがある。

 正恩氏は昨年十二月二十三日に開いた党末端組織の幹部を集めた集会で、「米国と敵対勢力が制裁強化と同時に、国内に不健全な思想の毒素を拡散しようとしている」と指摘。自由主義文化が浸透する「非社会主義的現象」を根絶するための闘争強化を訴えた。さらに今年一月一日の「新年の辞」でも「党の思想に反するあらゆる不純な思想を絶対に許さない」と強調している。

 平壌の人口を5%減らす方針はこうした正恩氏の意向に基づくとみられ、関係者は「昨年来の住民追放の動きの延長線上にある」と指摘する。国際社会による制裁強化で、物資の不足が進んでいる状況が背景にある可能性もある。

 

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