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【国際】

与正氏「統一の扉を開いて」 正恩氏の妹・北特使、韓国側の自尊心くすぐる

 【ソウル=上野実輝彦】十日に韓国大統領府で文大統領と会談した金与正(キムヨジョン)朝鮮労働党第一副部長。金正恩(キムジョンウン)党委員長の妹であり、特使として文氏に対し早期の平壌(ピョンヤン)訪問を呼び掛け、「統一の扉を開いた大統領として後世に功績を残してほしい」と韓国側の自尊心をくすぐった。

 「早いうちに平壌で金正恩国務委員長に会って意見交換すれば、北南関係が円滑に発展する」。会談後に大統領府で開かれた昼食会で、与正氏は文氏にこう水を向けた。文氏は趙明均(チョミョンギュン)統一相と徐薫(ソフン)国家情報院長を「金大中(キムデジュン)、盧武鉉(ノムヒョン)政権時に北朝鮮を訪れた人たちだ」と紹介し「私が南北関係を活発化させ、発展させたいと考えていることがわかるだろう」と応じた。

 与正氏ら代表団は午前十一時ごろに大統領府に到着。紺ストライプのスーツ姿で、代表団長の金永南(キムヨンナム)最高人民会議常任委員長に次ぐ二番目に応接室に入った与正氏は、左手に青いファイルを持っていた。

 ファイルの中身は正恩氏の親書。聯合ニュースによると分量はA4用紙の三分の二程度で、下部には正恩氏の直筆の署名が記されていた。ファイルには、正恩氏が外交活動で使う「朝鮮民主主義人民共和国国務委員長」の肩書と、北朝鮮の国章があり、与正氏が文氏に直接手渡した。

 会談冒頭で握手を求めた文氏に対し、金永南氏は会釈したが、与正氏は頭を下げなかった。文氏が「昨日は寒い中、お疲れさまでした」とねぎらうと、与正氏は「大統領から心遣いをいただいて大丈夫でした」と応じた。大統領府の芳名録には「われわれ同胞の心の中で平壌とソウルがより近づき、統一繁栄の未来が早く訪れることを期待する」と記した。

 韓国政府は昼食会で、李氏朝鮮時代の行政区である八つの「道」の特産料理を提供し、南北融和を演出。同日夜には趙氏が主催する夕食会に与正氏らを招くなど、最後まで代表団をもてなした。

 

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