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【国際】

シリア空爆死者250人に 政権軍攻撃 13年以来 最悪規模

 【カイロ=奥田哲平】シリア人権監視団(ロンドン)によると、シリアの首都ダマスカス近郊の反体制派支配地域、東グータ地区で二十日、アサド政権軍による空爆で、少なくとも市民百六人が死亡した。攻撃が激化した十八日以降の死者は子ども五十八人を含む計二百五十人に達し、負傷者は千二百人に上る。

 監視団は、東グータで二〇一三年に政権軍が使用した疑惑のある化学兵器で多数の死者が出て以来の最悪規模の被害としている。十九日の爆撃でも百二十七人が死亡し、二日連続で百人を超える犠牲者が出た。シリア外務省は、反体制派が住民を「人間の盾」にしていると主張する。

 ロイター通信によると、国連のパノス・ムムツィス人道調整官は二十日、東グータの医療機関五カ所が爆撃されて機能不全に陥ったと明らかにし、意図的に狙った「戦争犯罪も同然だ」と厳しく非難した。民間救助隊のアレイ・マフムード氏は本紙取材に「政権やロシアの戦闘機が絶え間なく上空を飛び交い、学校や市民の居住地域を狙って空爆している。燃料がなく、救急車が動かせない」と訴えた。

 反体制派が拠点を置く東グータは、ロシアとイラン、トルコ三カ国が非武装化で合意した安全地帯の一つ。ただ、シリアの政権軍は停戦対象ではない「テロリスト」が支配していると見なし、一三年から包囲を続ける。

 軍事支援するロシアのラブロフ外相は十九日、「アレッポ解放の経験を東グータで展開することができる」と述べた。

 一六年十二月に政権側が掌握した北部アレッポの激戦では、東グータと同様に政権軍が住民を包囲して生活物資を枯渇させる「兵糧攻め」を行い、深刻な人道危機に陥った。

 国連のデミストゥラ・シリア問題特使は「東グータが第二のアレッポになる危険がある」と警告している。

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