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【国際】

米、北と対話排除せず 極秘会談計画 直前に中止

 【ワシントン=後藤孝好】トランプ米政権は二十日、ペンス副大統領が平昌(ピョンチャン)冬季五輪の開会式出席で韓国を訪れた際、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹、金与正(ヨジョン)党第一副部長らと秘密裏に会談する計画があったと明らかにした。北朝鮮が直前にキャンセルして実現しなかったが、軍事衝突の可能性も指摘される中、米国は緊張緩和のために米朝対話も排除しない構えを見せている。

 米紙ワシントン・ポスト電子版によると、会談は北朝鮮側から提案し、十日にソウルの青瓦台(大統領府)で行う計画だった。北朝鮮側は与正氏や金永南(ヨンナム)最高人民会議常任委員長らが出席を予定していた。

 だが、ペンス氏が北朝鮮に追加制裁を科す方針を表明し、脱北者らと面会したことに対して、北朝鮮側が不快感を表明。会談開始まで二時間を切ってから、北朝鮮側が中止を申し入れてきたという。

 国務省のナウアート報道官は声明で、中止された会談について「副大統領は北朝鮮に核・ミサイル開発を放棄する必要性を理解させる機会にする用意があった。北朝鮮がこの機会を逃したのは残念だ」と述べた。トランプ大統領とペンス氏は会談が実現した場合、米政権の強硬姿勢を伝える意向だったという。

 ペンス氏は訪韓前に「会談は申し入れていないが、様子を見てみよう」と述べるなど、北朝鮮側との接触に含みを持たせていた。国連安全保障理事会の制裁決議などで「最大限の圧力」をかけつつ、直接交渉を模索するのは、圧力一辺倒では、日本や韓国で甚大な被害が見込まれる軍事衝突への懸念があるためだ。

 五輪を契機として、一時的に南北融和ムードが広がっているが、三月のパラリンピック後は米韓の合同軍事演習が実施され、再び緊張が高まる事態が想定される。トランプ大統領が軍事行動を辞さない構えを示す中、対話に前向きなティラーソン国務長官らにとっては、今のうちに北朝鮮側の感触を探り、解決の糸口をつかみたいという思惑がある。

 

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