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【国際】

習氏「68歳定年」後も君臨 主席任期撤廃案「個人独裁」懸念も

 【北京=秦淳哉】中国共産党は国家主席の任期を撤廃する憲法改正案を提示した。習近平(しゅうきんぺい)国家主席(党総書記)は昨年十月の党大会で後継者を指名せず、長期政権をうかがう姿勢を見せていたが、憲法改正で習氏が五年後も国家主席にとどまり、最高実力者として君臨する可能性が強まった。

 党内には「六十八歳定年」の慣例があり、党大会開催の時点で六十八歳以上の場合は党指導部から引退することになっている。習氏は現在六十四歳。次の党大会が開かれる二〇二二年には定年を迎えるが、憲法が改正されれば国家主席の地位にとどまることが法的に担保される。党総書記を退いた後も最高実力者の立場を確保する狙いとみられるが毛沢東(もうたくとう)時代の「個人独裁」に逆戻りする懸念もある。

 習氏は着々と布石を打ってきた。党大会では党規約の行動指針に「習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想」を明記。個人名を冠した指導理念が行動指針となったのは「毛沢東思想」と「〓小平(とうしょうへい)理論」だけで、偉大な指導者と並ぶ地位を誇示して自らの権威を強調してきた。

 人事では最高指導部の政治局常務委員(七人)に「次世代のリーダー候補」とされた胡春華(こしゅんか)前広東省党委員会書記や、習氏側近の陳敏爾(ちんびんじ)重慶市党委書記の昇格を見送った。「ポスト習」の有力候補は決まらず、習氏が三期目を目指すとの見方が広がっていた。

 改正案では、全ての公職者の汚職を取り締まるために新設される「国家監察委員会」を国の機関として位置付けることなども求めた。習氏の盟友として知られる王岐山(おうきざん)氏(69)は党中央規律検査委員会の書記としてらつ腕を振るったが、今後も監察委を通じて「反腐敗」闘争が継続される。

 その王氏は「六十八歳定年」で最高指導部から引退。ただ、来月五日開幕の全国人民代表大会(国会に相当)には湖南省代表として出席する予定で、王氏が全人代で国家副主席に選出され、習氏の長期政権を支えることも考えられる。

 ※〓は登におおざと

 

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