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【国際】

野党指導者ネムツォフ氏殺害3年 反プーチン派「共闘」描けず

25日、モスクワ中心部でネムツォフ氏追悼デモに参加した大統領選候補者のサプチャク氏(手前左端)と、野党指導者のカシヤノフ元首相(手前右端)=栗田晃撮影

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 【モスクワ=栗田晃】ロシアで反プーチン政権を掲げた野党指導者、ボリス・ネムツォフ元第一副首相が赤の広場近くで殺害されてから二十七日で三年を迎えるのを前に、モスクワ中心部で二十五日、追悼と政権批判のデモが行われ、主催者発表では七千人以上が参加した。三月のロシア大統領選を前に反政権派の候補者ら主要な野党指導者が一堂に会したが、民主派の大同団結に向けた動きは皆無。反政権票を食い合い、プーチン大統領圧勝の構図を崩せないでいる。

 大統領選に立候補しているテレビ司会者のサプチャク氏とリベラル系野党「ヤブロコ」創設者のヤブリンスキー氏のほか、大規模な反政権デモの主導者で、立候補を却下されたナバリヌイ氏、野党「パルナス」党首のカシヤノフ元首相らが顔をそろえた。しかしそれぞれ離れた場所に立ち、共同アピールもなかった。

 デモでは「プーチンなきロシアを」「ロシアを自由に」などの声に交じり、ナバリヌイ氏が呼び掛ける大統領選ボイコット運動に呼応したコールも起きた。

 デモに参加した市民もプーチン氏への大きな対抗軸がないことから、大統領選での意思表示に頭を悩ませる。主婦のイリーナさん(60)は「ナバリヌイ氏を支持し、選挙はボイコットする。反政権勢力は統一すべきで、そうすればもっと強くなる」と主張。会社員アレクサンドルさん(28)は「いまのロシアに正当な選挙はない。野党結集には、民主主義が成熟するための時間がまだまだ必要だ」と嘆く。

 二〇〇〇年のプーチン氏の大統領就任以降、大統領選での反政権候補の一本化は話題に上るが実現せず、野党同士が批判し合う状況が続く。政治学者のオレシキン氏は「リーダーがすべての権力を握るロシアの政治文化から、野党の誰もがリーダーになりたがって譲ろうとしない。政権は反政権派の分裂を戦術的に利用している」と指摘する。

 

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