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【国際】

「習氏の終身主席」懸念 任期撤廃案巡り香港メディア

 【北京=安藤淳】中国共産党が国家主席の任期(二期十年)を撤廃する憲法改正案を提示したことをめぐり、香港メディアやインターネット上では二十六日、「習近平(しゅうきんぺい)国家主席の長期政権化」に対する懸念や疑問の声が広がった。これに対し、中国外務省の陸慷(りくこう)報道局長は二十六日、記者会見で「憲法改正は中国人民の問題だ。(いたずらに推測せず)中国人の広範な声を正視してほしい」と述べた。

 「任期の無期限化は疑問だ。権力交代(ルール)の不確実性が増す」。二十六日付の香港紙・明報は社説で、党中央委員会が二十五日に提示した国家主席、国家副主席の任期制限撤廃を含む憲法改正案に懸念を示した。

 強大な権力が毛沢東個人に集中し、弾圧や粛清で多数が犠牲になった文化大革命への反省から、故・〓小平(とうしょうへい)氏は国家主席の任期制と集団指導体制を確立。これに逆行する動きに対し、識者から「〓小平の終身制廃止への努力を無にする」「個人独裁を制度化させようとしている」と厳しい声が相次いだ。

 在米の中国語サイト・多維新聞も「終身制の欠陥は香港人だけでなく大陸でも深い教訓がある」と伝え、掲示板に「平壌に似てきた」との書き込みが相次いだ。

 これに対し共産党当局は国内の言論統制も強化。ミニブログ「微博(ウェイボ)」や中国版LINE「微信(ウィチャット)」では「(清朝滅亡後、皇帝になろうとして失敗した)袁世凱(えんせいがい)のように皇帝になりたいのか」などの文章や書き込みは次々と削除。ネット上で「独裁」「終身制」「反対」を検索しても「関係法・政策により結果は表示できない」と閲覧不可能になっている。

 一方、習氏への個人崇拝色を強める中国メディアは報道規制が敷かれているとみられる。ただ、共産党機関紙・人民日報系の環球時報は社説で「党と国家の指導体制を完全にするものだ」と主張、「国家主席の終身制に戻ることを意味するのではない」と論評した。

 二十六日から三日間の日程で行われる党の重要会議、第十九期中央委員会第三回全体会議(三中全会)では、政府人事や機構改革が議論され、二十八日にコミュニケが発表される。

 ※〓は登におおざと

 

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