東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 2月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

シリア、塩素ガス使用か 停戦決議後も爆撃続く

写真

 【カイロ=奥田哲平】シリア人権監視団(ロンドン)によると、シリアの首都ダマスカス近郊の反体制派支配地域、東グータでは二十六日もアサド政権軍による爆撃が続き、少なくとも市民二十二人が死亡した。二十五日には呼吸困難を伴う症状で子ども一人が窒息死し、十三人が治療を受けた。化学兵器の塩素ガスが使用された疑いがある。

 AFP通信によると、アサド政権を軍事支援するロシア国防省は、化学兵器の使用は政権軍を非難するための反体制派の「自作自演だ」と主張した。政権側は一貫して使用疑惑を否定している。

 国連安保理が二十四日にシリア全土で三十日間の停戦を要請した決議採択後も、攻撃が収束する気配はない。二十五日は少なくとも市民十四人が死亡。攻撃が激化した十八日以降の市民の犠牲者は五百六十人以上に達した。政権軍と反体制派が交戦し、双方の兵士十九人も死亡した。

 停戦が履行されないのは、国連安保理で拒否権を持つロシアが当初の決議案に難色を示し、「抜け道」を設けたからだ。当初案では「採択から七十二時間後」としていた停戦の開始時期は「遅滞なく」とのあいまいな表現に修正された。

 また、停戦が適用されないのは過激派組織「イスラム国」(IS)や国際テロ組織アルカイダなどに限定されていた部分も、「関連する集団・個人、その他のテロ組織」と拡大解釈が可能な内容に。東グータにはアルカイダ系の「シリア解放機構」(旧ヌスラ戦線)も勢力を保つ上、政権軍は東グータからダマスカスに砲撃を撃ち込む反体制派はすべて「テロ組織」とみなす。停戦決議はかえって、政権軍の攻撃継続に大義名分を与えたとも言える。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報