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【国際】

新華社幹部 免職か 党指導部「批判招いた」

中国国家主席の任期撤廃を速報し「海外の批判を招いた」と問題になったとされる新華社の英語ニュース=浅井正智撮影

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 【上海=浅井正智】中国共産党が提案した国家主席の任期(二期十年)を撤廃する憲法改正を巡り、複数の香港メディアは二十八日、最初に改憲案を速報した新華社通信の英語版が、任期撤廃にだけ焦点を当てたことが海外や香港の批判を招いたとして党指導部が問題視し、新華社の編集責任者らが免職になったと報じた。

 改憲案は二十五日午後四時前、新華社の英語版が「共産党が憲法の国家主席の任期変更を提案する」との見出しで速報した。

 以後、海外や香港で習近平(しゅうきんぺい)政権の長期化を懸念する声が拡大。香港紙リンゴ日報(電子版)によると、党指導部は新華社報道に不満を表明し、この件を「重大な政治的過ち」と断じるとともに、編集責任者らを免職、新華社首脳陣に自己批判を求めた。

 中国メディア消息筋は香港紙・明報(電子版)に対し、新華社の英語ニュースが流れた後、任期撤廃に関して「重点的に報道しないよう当局の指示があった」と指摘。一方、米国に拠点を置く中国語サイト「博聞社」は、関係者の話として「習氏の時代逆行に批判的な編集者が、故意に(英語)ニュースを流した」と伝えている。

 新華社が二十五日夕になって配信した四千字余りの改憲案全文では、任期撤廃の内容は後半になってやっと出てくる。表題は「共産党中央の改憲案」と素っ気ないが、英語版が衝撃的な見出しを掲げただけに、任期問題を前面に押し出さないよう軌道修正する意図もうかがえる。

 二十六日付人民日報は、改憲案全文をそのまま載せただけだった。二十七日付の軍機関紙・解放軍報も、改憲で「国家主席の任期制度を完成させる」とあいまいな表現にとどめている。

 短文投稿サイト・微博(ウェイボ)の新華社公式アカウントでも改憲案は見られるが、書き込みはできなくなっている。

 

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