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【国際】

中国 国防費増18兆円 18年成長率6.5%前後 全人代開幕

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 【北京=安藤淳】中国の第十三期全国人民代表大会(全人代、国会に相当)第一回会議が五日、北京の人民大会堂で開幕した。国務院(政府)は二〇一八年予算案で、前年実績比8・1%増の一兆一千六十九億五千百万元(約十八兆四千億円)の国防予算を計上。三年連続の一桁増だが、昨年の伸び率の7・0%を上回った。李克強(りこくきょう)首相は、二〇一八年の実質国内総生産(GDP)の成長率目標を昨年同様、6・5%前後とし、中期的な安定成長を目指す方針を示した。

 今回の全人代では、国家主席と国家副主席の任期を二期十年までとする規定を撤廃する憲法改正案が可決される見通しで、習近平(しゅうきんぺい)国家主席(共産党総書記)は二期目が終わる二〇二三年以降も最高指導者の地位を保つことが可能になる。

 李氏は今年の施政方針をまとめた政府活動報告の演説で、昨年十月の党大会で党規約に盛り込まれた習氏の指導理念が「歴史的地位が確立した」とたたえたうえ、「習総書記の核心の地位を断固として守る」よう呼び掛けた。

 また、李氏は「揺らぐことなく中国の特色ある強軍の道を歩む」と強調。昨年の国防予算は前年実績比7・0%増の一兆四百四十三億元(約十七兆四千億円)で、初めて一兆元の大台を突破。今年の国防予算の伸び率もGDP成長率を上回り、主要国では依然として突出した伸びを維持した。

 6・5%前後の成長率目標は二年連続。昨年の成長率は公共事業の拡大で押し上げられ、6・9%と七年ぶりに前年を上回った。しかし反動も予想されるため、第十三次五カ年計画で一六〜二〇年の平均成長率目標とする6・5%以上の下限に設定し、目標達成を容易にする狙いもある。消費者物価指数(CPI)の上昇率も昨年目標と同じ3%前後とした。

 また、李氏は「中国は自由貿易を守り抜く。保護貿易主義に反対し、自らの合法的な権益を断固として守る」と述べ、鉄鋼などの輸入制限方針を明らかにした米国をけん制した。全人代では、すべての公職者の汚職を取り締まる国家監察委員会を新設、大幅な政府機構再編を行うなど随所に「習氏の意向」を盛り込み、権力集中を加速させる。

<全国人民代表大会(全人代)> 中国の国会に相当し、憲法では国家の最高権力機関と規定される。全国の省や自治区、香港・マカオ、軍などから選ばれた代表約3000人が出席。会期中に首相の政府活動報告のほか、予算案の承認や憲法の改正、法律の制定などを行う。同時期に開かれる国政助言機関の人民政治協商会議(政協)とまとめて「両会」と呼ばれる。 (中国総局)

 

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