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【国際】

習氏礼賛 幹部に広がる 指導理念の理解呼び掛け

6日、北京の人民大会堂で開かれた香港特別行政区の分科会=浅井正智撮影

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 【北京=安藤淳】中国で開催中の全国人民代表大会(全人代=国会に相当)は六日、各省・自治区などの代表団による分科会が記者団に公開され、習近平(しゅうきんぺい)国家主席(共産党総書記)に近い広東省トップの李希(りき)省党委員会書記らが習氏を称賛するなど、忠誠を誓う礼賛ムードが高まっている。

 「総書記の思想を完全に理解するだけで、どんな困難も全て解決できる」。広東省の分科会で李氏が声を張り上げた。

 李氏は、習氏の本籍がある陝西省で幹部を務めた縁から習氏に近いとされ、昨年十月の党大会後に広東省トップに抜てきされたばかりだ。李氏は「広東の地で政治的陰謀を企てたり、党中央の権威に危害を加えることは絶対に許さない」と述べ、党の指導に服従する姿勢を見せた。

 習氏が浙江省で勤務していた時期の部下だった陳敏爾(ちんびんじ)重慶市党委書記も六日の分科会で、習氏が重慶を視察した際に求めた開発政策などを称賛。習氏の指導理念を繰り返し唱え「完全に理解する必要がある」と呼び掛けた。

 六日付の党機関紙・人民日報によると、五日に行われた黒竜江省の分科会で、党序列六位の趙楽際(ちょうらくさい)政治局常務委員は「習同志は偉大な闘争、偉大な事業、偉大な夢を統率する」と発言。軍の分科会では、制服組トップの許其亮(きょきりょう)中央軍事委員会副主席が、習氏を「党の核心、軍隊統帥、人民領袖(りょうしゅう)」と持ち上げ、習氏が掲げる「世界一流の軍隊」の実現を目指すと述べた。

◆香港「高度な自治」懸念

 【北京=浅井正智】全人代初日の李克強(りこくきょう)首相による政府活動報告の演説に関し、六日付の香港紙・明報(電子版)は「港人治港(香港人による香港統治)」「高度な自治」などの文言が入っていなかったとして、自治が骨抜きにされる懸念が強まっていると報じた。

 李氏は活動報告で、香港政策の方針として「一国二制度を貫徹し、憲法と(香港)基本法に従う」と述べた。しかし、昨年までの報告にはあった「港人治港」「高度な自治」の言葉は抜け落ちていた。

 昨年三月の香港行政長官選挙では、中国が支持する林鄭月娥(りんていげつが)氏が当選。一方で、反中派の立法会議員四人を失職させ、香港の「中国化」は顕著になっている。

 香港の政治アナリスト、劉鋭紹(りゅうえいしょう)氏は、明報紙に「近年、中国政府の対香港政策は厳しさを増している。活動報告は、高度な自治が徐々に後退していることを示している」と指摘した。民主派政党・公民党の郭家麟(かくかりん)議員は「中国政府は一国二制度のうち、二制度の方を弱めようとしている」との見方を示した。

 

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