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【国際】

韓国、仲介外交で存在感 米朝首脳会談へ

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 【ソウル=境田未緒】韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は九日、トランプ米大統領が米朝首脳会談を受け入れたことに関し「二人が会えば朝鮮半島の完全な非核化が本格的な軌道に乗る」として、「五月の会談は朝鮮半島の平和を築く歴史的な道しるべとして記録される」と歓迎する声明を発表した。文氏は粘り強く訴えてきた南北の対話を米朝の仲介につなげ存在感を高めているが、今後協議が進めば難航も予想される。

 文氏は声明で、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長とトランプ氏の勇気と知恵に感謝。特に正恩氏の提案を受け入れたトランプ氏の指導力を「朝鮮半島の住民、平和を望む全世界の人々の称賛を受けるだろう」とたたえた。

 梨花女子大の朴仁〓(パクインフィ)教授(国際関係学)は、文氏の「仲介外交」は、過去の失敗に学んだと分析する。韓国では、革新政権下で南北関係のために米韓関係を、保守政権下で米韓関係のために南北関係を損なう傾向があった。朴教授は「文政権は、北朝鮮と米国を同時に抱き込もうと非常に努力している」とみる。

 文氏は昨年五月の就任以降、南北融和策への懸念を払拭(ふっしょく)する狙いもあり、トランプ氏と三回会談し、十一回の電話協議を重ねてきた。韓国大統領府高官は、特使団と会った正恩氏は文氏の南北関係改善に向けた取り組みをよく知り、文氏を信頼していると語った。

 ただ非核化に向け対話や協議が進めば、北朝鮮が核査察を受け入れるのか、在韓米軍撤退を要求するのではないか、との難問が浮上する。そのため韓国政府がどこまで北朝鮮問題で主導権を握り、米朝を今後も仲介できるかは見通せない。

 朴教授は「難しい局面で北朝鮮を交渉から離脱させないよう仲介し、中国やロシア、日本を含む北東アジアの安保を論議する窓口が必要だ」と指摘する。

※〓は、火へんに軍

 

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