東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 3月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

ティラーソン国務長官解任 米朝首脳会談に影響も

写真

 【ワシントン=後藤孝好】トランプ米大統領が十三日、外交政策の司令塔であるティラーソン国務長官を解任したことで、五月末までに開催予定の北朝鮮との首脳会談に向けた調整作業にも影響が出るのは確実だ。トランプ政権発足から一年を過ぎても政府高官の辞任や解任は止まらず、安定にはほど遠い異例の状況が続いている。

 ティラーソン氏は十二日、訪問先のナイジェリアの首都アブジャでの記者会見で、米朝首脳会談の日時や開催場所の決定に関して「いくつかの段階が必要だ」と指摘。「北朝鮮側からまだ反応はないが、直接返事をもらえると期待している」と事前協議に意欲を示したばかりで、解任は寝耳に水だったとみられる。

 韓国外務省は十二日、康京和(カンギョンファ)外相が十五〜十七日に首都ワシントンを訪問し、ティラーソン氏と会談すると発表。河野太郎外相も同時期に訪米し、北朝鮮の核・ミサイル問題で日米、日米韓の外相会談を検討していたため、同盟国の日韓にとっても想定外の事態だ。

 金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との首脳会談に向け、本来なら事務レベルの折衝の積み重ねが欠かせないが、政府高官が相次いで政権を去り、人材難に陥っている。ニューヨークの外交チャンネルを通じて北朝鮮側と接触を続けていた米国務省のユン北朝鮮担当特別代表は二日に辞任し、駐韓米大使や東アジア担当の国務次官補も空席のままだ。

 北朝鮮問題の対話による解決や国際協調を尊重していたティラーソン氏が解任され、経済政策の司令塔で国際貿易の枠組みを重視してきたコーン国家経済会議(NEC)委員長は辞任に追い込まれた。政権内で良識的な国際派の影響力の低下は顕著で、十一月の中間選挙に向けて、外交でも経済でも自国の利益を最優先する米国第一がさらに強まることが懸念される。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報