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【国際】

英ロの対立激化 元スパイ暗殺未遂、外交官追放劇に

 【ロンドン=沢田千秋】英南部で起きたロシアの元スパイらへの暗殺未遂事件を巡り、ロシアの責任を追及する英国と、関与を否定するロシアの対立は激化し、外交官追放の応酬に発展した。ロシアの報復措置を受け、英国のメイ首相は「協力国とともに次の対応を検討する。英国民の生命を脅かすロシアを許容しない」と強調した。

 英BBC放送は、ロシアの制裁内容に、サンクトペテルブルクの領事館や、英国ビザ取得に必要な英語試験を実施する文化交流機関「ブリティッシュ・カウンシル」の閉鎖が盛り込まれたことに「制裁は英政府よりもロシア市民に打撃となる」と解説している。

 英国が十四日に発表した対ロ制裁は、駐英ロシア外交官二十三人の国外追放や、英国民の生命、財産を脅かすと判断したロシア政府関係者の資産凍結、六月に開幕するサッカーワールドカップの英王室や政府要人の不参加など。

 外交官二十三人の追放は、英国にとって、過去三十年で最も大規模な措置。駐英ロシア外交官の40%に相当し、英国政府が情報機関員と判断した人数で、大使は含まれていない。

 暗殺未遂事件は、来年三月の欧州連合(EU)離脱を見据え、英国がロシアとの経済関係を重視していた中で起きた。ノビチョクというロシアが開発した化学兵器の使用が判明し、メイ政権は、二〇〇六年に起きたロシアの亡命者リトビネンコ氏暗殺事件での対応の甘さを批判され、強硬措置に出た格好だ。

 両国の非難の応酬もエスカレートしている。BBCによると、ジョンソン英外相は十六日、ポーランドとの対ロ協調を確認した席上、「ノビチョクの使用は極めて高い確率でプーチン大統領の指示だ」と名指しで批判。ロシアのペスコフ大統領報道官は「衝撃的で許されない」と反論した。

 ウィリアムソン英国防相は十五日、英軍化学防護施設の新設を発表した際、ロシアに求められる行動を問われ「率直に言えば『出て行け、黙れ』だ」と発言。ロシアのラブロフ外相が「無教養だ」と批判した。

 

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