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【国際】

習氏「強軍思想を徹底」 中国全人代閉幕 2期目本格始動

 【北京=安藤淳】中国の習近平(しゅうきんぺい)国家主席は二十日、全国人民代表大会(全人代)の閉幕にあたり演説し、「共産党は永遠に中国人民と中華民族の屋台骨だ」と党の権力強化を強調するとともに、「新時代の党の強軍思想を全面的に徹底し、世界一流の武装体系を形成する」と強国化への決意を述べた。会議は演説後に閉幕、習国家主席の二期目を本格始動させた。

 習氏は今回の全人代で国家主席の任期を撤廃する憲法改正を実現。反腐敗運動を指揮した盟友の王岐山(おうきざん)氏が国家副主席に選出されるなど、昨秋の共産党大会から進める権力集中をほぼ完成させ、習氏が長期に実権を握りながら「社会主義現代化強国」の国づくりを目指す。

 習氏は「本日、中国人民は歴史上いかなる時期よりも中華民族の偉大な復興を実現する自信と能力を持っている」と民族団結と愛国心を鼓舞。香港・マカオを巡り、一国二制度の尊重には言及したものの、愛国精神を高揚させる必要性も強調した。

 台湾を巡っては「一切の祖国分裂活動は必ず失敗し、人民の批判と歴史の懲罰を受ける」と述べ、「一つの中国」の原則を認めない台湾の蔡英文政権をけん制した。

 李克強(りこくきょう)首相は閉幕後の記者会見で、北朝鮮問題を巡り「情勢緩和を喜んで見ている。近隣国として半島問題は中国の利益につながり、関心度は高い」と、強い関心を示した。

◆軍の一部に「習語録」配布

 【上海=浅井正智】中国の習近平(しゅうきんぺい)国家主席が全国人民代表大会(全人代)で十七日に再選されたのに合わせ、軍の一部で「習主席語録」が配布されていたことが分かった。赤い表紙は文化大革命時代の「毛主席語録」さながらで、個人崇拝をあおりかねないとして、ネット上で批判が殺到、関連情報が削除された。

 米政府系ラジオ・自由アジア放送(RFA)などが伝えた。「語録」が出回ったのは北部戦区に属する吉林省の砲兵団。ネット上に流れた写真によると、赤い表紙に「習主席語録」の文字と習氏の肖像が描かれている。習氏が提唱する「中国の夢」や軍の目標、反腐敗運動などが内容だという。配布部数は不明。

 昨年十一月、共産党大会後に浙江省の大学が「習近平語録」を発行し、物議を醸したことがある。

 多大な犠牲者を出した文革の反省を踏まえ、共産党は党規約で個人崇拝を禁じている。しかし憲法改正で国家主席の任期が撤廃されるなど現実は逆行しており、「語録」の配布もこうした流れを反映している。

 

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