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【国際】

李明博氏逮捕 権力集中の弊害また 歴代大統領・家族も罪に

23日未明、車に乗り込んだ韓国元大統領の李明博氏=聯合・共同

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 【ソウル=境田未緒】前大統領の朴槿恵(パククネ)被告(66)=収賄罪などで公判中=の逮捕から一年がたたない二十三日未明、巨額収賄などの疑いで朴被告前任の李明博(イミョンバク)元大統領(76)が逮捕された。「帝王的大統領制」と称されるほど絶大な権力を握る韓国の大統領は歴代、本人や家族らが罪に問われ続けてきた。文在寅(ムンジェイン)政権は権力分散などを盛り込んだ憲法改正案を発表したが、改憲へのハードルは高い。

 経済界出身の李明博氏は在職中に不正資金事件で実兄が逮捕されるなど金銭にまつわる話が多く、国民には朴被告の時のような驚きはない。ただ李氏側が革新政権による「政治報復」と主張する背景には、多くの大統領が一期五年の政権末期や政権を去った後、罪に問われてきた経緯がある。

 これまでに全斗煥(チョンドゥファン)、盧泰愚(ノテウ)の両氏と朴被告の三人が逮捕され、盧武鉉(ノムヒョン)氏は不正資金の嫌疑で検察の聴取を受けた後に自殺。金泳三(キムヨンサム)、金大中(キムデジュン)の両氏は息子の不正が発覚した。李氏が主張するように政敵による「あら探し」も否定できないが、最大の要因は、法案の拒否権や人事任命権など大統領への権力集中だ。

 文氏は、任期を四年に短縮して再任一回を可能とする改憲案を二十二日に公表。憲法裁判所長を裁判官の互選とするなど人事権を縮小させ、国会同意が必要な案件の範囲を広げるといった国会の権力強化も盛り込んだ。国会での採択を経て六月の地方統一選と同時に国民投票にかけることを目指している。ただ、国会発議には議員の三分の二以上の賛成が必要。与党「共に民主党」は過半数に届かず、野党からは大統領が指名してきた首相を国会選出にするといった提案も出ており、先行きは分からない。

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