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【国際】

ロシア外交官追放 米欧、スパイ一掃図る サイバー攻撃・偽情報警戒

 【ロンドン=阿部伸哉】英国で起きた元ロシアスパイらの暗殺未遂事件に関連し、米欧などの主要国が一斉に始めたロシア外交官らの国外追放で二十七日、オーストラリアが二人、アイルランドが一人をそれぞれ追放すると明らかにした。ロイター通信によると、英国に同調して対抗措置を取る国は二十四カ国、対象人数は計百十七人に上る異例の規模に膨らんだ。また北大西洋条約機構(NATO)も、NATOロシア代表部所属の外交官七人の追放を公表した。

 米欧は、ロシアがサイバー攻撃や偽ニュース発信を絡め、各国の主要選挙や国際秩序を混乱させようと諜報や情報工作などの活動を強めていると警戒。英国での暗殺未遂事件を契機にスパイ一掃を図る格好となった。

 既に二十三人を追放している英国のメイ首相は二十六日、議会で「各国協調による史上最大のロシア諜報員の追放となった」と強調。暗殺未遂事件にとどまらず、「ロシア軍によるサイバー攻撃」も非難。「ロシアによる偽ニュース発信に対抗する」として、東欧や旧ソ連諸国でロシア語による情報発信の強化策も明らかにした。

 ジョンソン英外相も英紙への寄稿で「ロシアのプーチン大統領に対し、欧米諸国が接し方を変える転換点となる」と述べた。

 米国では、トランプ大統領がプーチン氏に融和姿勢だったが、英政府を上回る最大の六十人の追放を決めた。特にシアトル総領事館がスパイ活動の拠点となっているとして閉鎖を命じる。シアトルは航空機大手ボーイングやIT大手マイクロソフトが本社を構え、米政府が軍事・産業情報の保護に動いたとみられる。

 ロシアにクリミア半島を併合され、自国東部での紛争をめぐり対立するウクライナも十三人を追放する。英国が離脱する欧州連合(EU)でもフランス、ドイツ、イタリアなど十七カ国が英国に同調。

 カナダ、ノルウェーなどを含めNATO加盟国の大半が足並みをそろえ、英のEU離脱やトランプ政権誕生後、揺らいでいた結束を取り戻す結果となった。

 

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