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【国際】

元スパイ襲撃 関与否定 引けぬロシア

 【モスクワ=栗田晃】英南部で起きた元ロシア情報機関員らへの神経剤襲撃事件を巡り、ロシア外務省は二十九日、米外交官六十人の国外追放を決めた。駐米ロシア外交官六十人が追放されることへの報復措置。事件関与を否定し、引くに引けぬプーチン政権は他国にも同様の措置をとり、ロシアから米英も含め計二十九カ国の外交官約百五十人を追放する方針。米欧との関係は冷戦終結後、最悪の事態に陥っている。

 ロシアは、米国に四月五日までの外交官退去と、三月末までのサンクトペテルブルクの米総領事館閉鎖を通告。ロシア外務省は三十日、ロシア外交官の追放を決めた欧州諸国などの駐ロ大使らを呼んで抗議し、報復措置を伝えた。

 英米の要請で急速に包囲網が敷かれた背景には、ウクライナ南部のクリミア半島併合やシリア内戦でのアサド政権支援、二〇一六年の米大統領選への介入疑惑などによる近年のロシア不信の高まりがある。ラブロフ外相は「捜査が終わる前に、裁定を下している」と強い不快感を示した。

 ロシアは六〜七月に自国開催のサッカーワールドカップを控え、国際社会での孤立は避けたいが、プーチン氏は米欧の批判を「反ロシア感情の扇動だ」とはねつけ、国内で求心力を高めてきた経緯がある。まして今月の大統領選で八割近い得票率で圧勝したばかり。事件で使用されたと英政府が断定した神経剤ノビチョクの開発も保有も否定しているため、今後も強硬な対応を続けるとみられる。

 

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