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【国際】

塩素ガス攻撃か、21人死亡 東グータ シリア政権側否定

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 【カイロ=奥田哲平、ワシントン=後藤孝好】シリア人権監視団(ロンドン)によると、シリアの首都ダマスカス近郊の東グータ地区ドゥーマで七日、アサド政権軍などによる空爆後、住民二十一人が呼吸困難などの症状で死亡した。反体制派は化学兵器の一種、塩素ガスが使用されたと非難し、政権側は「でっち上げだ」と否定した。

 救助活動を行うシリア民間防衛隊(ホワイトヘルメッツ)がインターネット上に公開した写真では、子供らが目を見開いたまま、口から泡を出した状態で折り重なっている。防衛隊や医療援助団体は八日、五百人が「化学兵器にさらされたことを示す症状」で搬送され、四十九人が死亡したと発表した。

 反体制派の拠点だった東グータは、二月中旬から政権軍やロシア軍が攻勢を強め、95%以上を制圧。残っているのは反体制派「イスラム軍」が支配する中心都市ドゥーマだけで、イスラム軍の一部が撤退交渉を拒否したため、六日から空爆が再開された。抵抗するイスラム軍による首都への砲撃も激しくなっていた。

 イスラム軍は八日、四十八時間以内に東グータからシリア北部に退却することで合意。撤退が完了すれば、政権軍が完全に奪還し、シリア内戦での大きな戦果になる。

 ただ、政権軍による化学兵器使用が確認されれば、国際的非難が高まるのは必至。トランプ米大統領は八日、ツイッターで「大きな代償を払うことになる」とアサド大統領を批判。米英仏など九カ国は同日、国連安全保障理事会議長国のペルーに緊急会合の開催を要請し、九日に開く方向で調整に入った。

 一方、ロシア外務省は「捏造(ねつぞう)された口実での軍事的介入は絶対に受け入れられず、悲惨な結果をもたらす可能性がある」とけん制。シリア外務省は「化学兵器使用の主張は、テロ組織を支援する一部の国を除いては、説得力のない壊れたレコードになっている」と反発した。

 

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