東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 4月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

シリア緊迫 臨戦米、ロシアに警告

写真

 【ワシントン=後藤孝好】シリアのアサド政権による首都ダマスカス近郊での化学兵器使用疑惑に関して、トランプ米大統領が「重大な決断を下す」としていた四十八時間の期限が過ぎた。トランプ氏はまだ最終判断には至っていないが、ミサイル攻撃をちらつかせ、シリアと後ろ盾であるロシアのプーチン大統領をけん制。米国が実際に軍事行動に踏み切るのか緊張状態が続いている。

 マティス米国防長官は十一日、シリア情勢に関して記者団に「われわれはまだ、同盟国と機密情報を精査している」と発言。アサド政権が化学兵器を使用した証拠の分析が続いていることを明らかにした。

 シリアへの攻撃については「大統領が決断すれば、軍事的な選択肢を提供する準備はできている」と強調。地中海にミサイル駆逐艦二隻を展開し、原子力空母ハリー・トルーマンを中心とした空母打撃群も地中海へ向かわせた。

 トランプ政権は昨年の攻撃を上回る大規模な軍事行動も念頭に、急ピッチで臨戦態勢を整える。ただ、今回は米単独ではなく、フランスや英国との共同の軍事行動を模索しており、調整に時間を取られている。

 メイ英首相は、アサド政権の犯行と断定するさらなる「証拠が必要」と主張し、攻撃参加に慎重な立場と伝えられている。十二日に緊急閣議を開いて今後の対応を協議する方針だが、攻撃に前向きな姿勢のトランプ氏やフランスのマクロン大統領とは温度差が残る。英国は二〇一三年、シリアへの軍事介入参加を巡り、下院が承認を否決し、参加を断念した経緯がある。

 シリアでの緊張の高まりを受け、国連安全保障理事会は十二日に非公式会合を開くことを決定。米国などが安易に攻撃を決断しないようけん制する狙いがあるが、常任理事国の米ロなどの対立で独立調査団の設置決議案が否決され、安保理は再び機能しない状況に陥っている。

 安保理が有効な対応策を打ち出せない中、トランプ氏は十一日、ツイッターに「ミサイルが飛んでいくぞ」と書き込んで攻撃を予告しており、当面は緊迫した情勢が続きそうだ。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報