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【国際】

安保理、シリア攻撃防げず 米ロ対立で機能不全

7日、シリア・東グータ地区での化学兵器によるとみられる攻撃後、治療を受ける子供ら=ゲッティ・共同

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 【ニューヨーク=赤川肇】国連安全保障理事会は、シリアの化学兵器使用疑惑を巡り、アサド政権を支援するロシアと米国の対立構図から抜け出せず、関連決議案の否決を繰り返すなど機能不全に陥っていたまま軍事攻撃を看過するかたちとなった。「国際的な平和と安全」を担う安保理のあり方があらためて問われそうだ。

 「アサド政権の化学兵器使用の常態化を許せば、全ての国、全ての人々が傷つけられる」。十三日の安保理緊急会合で、ヘイリー米国連大使はシリアへの軍事攻撃の正当性を主張。英仏も「アサド政権は後戻りできないところに至った。われわれ共通の耐えがたい脅威を終わらせる責任がある」(デラットル仏国連大使)と同調していた。

 ロシアはシリアの化学兵器使用を「証拠がない」と一貫して否定し、疑惑解明に向けた独立調査団の新設にも後ろ向きな姿勢を崩さず、アサド政権を追及する決議案の採決では、常任理事国が持つ拒否権の行使を連発。一方、米英仏による軍事攻撃を「国際法違反だ」とけん制していた。

米軍の巡航ミサイル、トマホーク=ロイター・共同

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 こうした結果、安保理は化学兵器使用問題の解決に向けた具体的な方策を打ち出せず、非常任理事国からは「シリアの人々に申し訳ない」との声も上がった。

 グテレス事務総長は十三日の安保理公開会合に出席し、「制御不能な状況に直面する危険」への懸念を表明。特に米英仏中ロの常任理事国五カ国に「責任ある行動」を呼び掛けていた。

 

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