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【国際】

上る白煙「本当に怖い」 シリア攻撃 首都の市民に衝撃

14日、シリアの首都ダマスカス近郊で、米英仏の攻撃を受けた軍の科学研究施設=国営シリア・アラブ通信提供(AP・共同)

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 【ダマスカス=共同】夜明け前の首都に、激しい爆発音が相次いで響いた。十四日、米英仏が実施したシリア攻撃。直撃を受けた郊外のシリア軍施設は崩壊し、白煙を上げ続ける。「本当に怖い」。首都ダマスカスが攻撃を受けたことに、市民の衝撃は強烈。「これからもっと悪いことが起きるのだろうか」と懸念を口にした。 

 ダマスカスでは午前四時すぎから約一時間にわたり、巡航ミサイルの「ゴー」という飛行音と「ズガーン」という爆発音が断続的に響いた。だがアサド政権の発表によると、本格的な被害が生じたのは郊外バルゼにある軍の科学研究施設だけだ。

 アサド政権は現場の取材を禁じたため、記者はバルゼの施設を塀の外から見た。完全に崩れ落ちた建物がミサイルの威力と照準の正確さを物語る。攻撃から約七時間後の午前十一時半になっても白煙が立ち上っていた。

 付近に住むラフィさん(55)は「何度も爆発音が聞こえた。相手が米軍だけに本当に怖い。理論的には大統領府も狙われることになる」。

 ダマスカス市民は朝になるといつも通りの生活を続けた。中心部のウマイヤド広場では、シリア国旗を掲げた政権支持者ら数百人がデモを行い、アサド大統領への忠誠を叫ぶ。通りや市場で市民に話を聞くと「全く怖くない。シリア軍は強く、米国は口先だけだ」=雑貨商バーセルさん(30)=と強気な答えを返す。

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 主婦のオルガさん(37)は、米国への思いを尋ねると「政治の話はしたくありません」。

 だがカフェや自宅など他人の目が少ない場所で話すと、“お目付け役”の情報省職員が記者の横にいるにもかかわらず、市民は自分の気持ちを少しだけ明かす。携帯電話店の店員アムジャド・ハムショさん(37)は「怖いよ。妻と娘は今も家で震えている。反体制派が息を吹き返し、攻撃を拡大しないといいが…」。

 家具商アブドルワッハーブさん(44)は「アサド政権を支援するロシアやイランが真剣にシリアを守ってくれるとは思えない。彼らは内戦の混乱から利益を得ているだけだ」とばっさり。「米ロなど大国はシリアの地で政治ゲームをしている。イラクのように国が壊れてしまわないことを願う」と打ち明けた。

 

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