東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 4月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

参戦過程に温度差 仏、欧州の強硬論主導 英、議会承認避け決定

 【ロンドン=阿部伸哉、パリ=竹田佳彦】米軍主導のシリア攻撃には、欧州の国連安全保障理事会常任理事国である英国とフランスが加わった。二〇〇三年のイラク戦争参戦への反省がある英国は今回、メイ首相が事前の議会承認を避けて参加。イラク参戦を拒否したフランスは一転、シリア攻撃に積極的に関与した。

 「シリアであれ、英国の街中であれ、化学兵器が当たり前のように使われるのは許されない」。十四日午前に記者会見したメイ氏は、英南部でロシアの元情報機関員らが猛毒の神経剤で襲われた事件を持ち出し、攻撃参加を正当化した。

 英政府は〇三年のイラク参戦以降、軍事行動には議会承認が慣習化されている。しかし、メイ氏は「他国との協調による時間的制約」を理由に議会休会中を狙ったように参戦を決定。攻撃は十六日の議会再開前に始まり、議会に否決されるリスクを免れた。元情報機関員らへの襲撃事件では米仏が英国を支持してロシア批判を展開。シリア攻撃では借りを返す立場だった。

 メイ氏とは対照的にマクロン仏大統領は「アサド政権が関与した証拠がある」と明言し、欧州での強硬論をリードした。仏国内で相次ぐテロ事件の背景に、シリアの混乱があるとの認識もある。野党から「無責任な介入だ」と批判を浴びたが、大きな抗議運動は起きていない。

 北大西洋条約機構(NATO)域外での軍事行動に消極的なドイツは、今回も参加を見送った。しかし、欧州連合(EU)の一体性を重視するメルケル首相は十二日、「化学兵器の使用は容認できないというメッセージを送るためのあらゆる活動を支持する」と述べ、米英仏を支持している。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報