東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 4月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

北朝鮮、経済路線を国内で強調 「核保有」が前提

 【北京=城内康伸】北朝鮮が二十日の朝鮮労働党中央委員会総会で、核・ミサイル開発から経済の立て直しに総力を集中する路線に転換したことについて、国内で周知させる動きが本格化した。二十二日付の労働党機関紙・労働新聞は一面全面で、党や政府高官が新たな路線を称賛する論評を掲載した。金正恩(キムジョンウン)党委員長が非核化の意思を示したとされるのとは対照的に、「核保有国」の地位を前提にした経済発展を目指す方針がうかがえる。

 正恩氏は総会で「国家核戦力建設という歴史的大業を完璧に達成した」と自らの業績を称賛し、核実験や弾道ミサイル発射実験が「不要になった」と指摘。核開発と経済建設を同時に進める「並進路線」が役割を終えたとして、社会主義経済建設に総力を集中する「新たな戦略的路線」への転換を表明した。

 朴光浩(パクグァンホ)党副委員長(党宣伝扇動部長)は労働新聞への寄稿文で「党と人民の巨大な力は敵の制裁圧迫策動を水泡に帰しめ、わが国を世界的な核強国として再生した」と主張した。「並進路線が偉大な勝利で締めくくられたように、新たな戦略的路線も必ず勝利すると確信」すると強調した。

 経済政策の司令塔である内閣の任哲雄(イムチョルウン)副首相も「新たな戦略的路線は、世界に誇示する勝利の祝砲だ」と評価。「(核開発を推し進めた)並進路線が経済建設に総力を挙げることができる決定的条件を整えた」と述べた。

 論評には「核戦力の整備を終えたからこそ経済建設に総力集中できる」という論理が横たわる。突然の路線転換で国内に混乱を招くことを回避したいという思惑がのぞく。

 一方、核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)試射の中止を党総会で決定したのは、米朝首脳会談の環境作りを狙ったものだ。北朝鮮は「すでに核を保有した」との立場を前提に、対米交渉を有利に進めようとの考えとみられる。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報