東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 4月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

中印 急接近 27日から首脳会談

習近平国家主席=共同

写真

 【北京=中沢穣】インドのモディ首相が27、28日に中国を非公式訪問し、湖北省武漢で習近平(しゅうきんぺい)国家主席と会談する。両国関係は昨年、インドと友好関係にあるブータンと中国との国境を巡り緊張が高まったが、最近になって改善の動きが目立っている。一方で、両国の接近はインド国内で亡命生活を送る約10万人のチベット人にも影響を与えつつある。

 モディ氏の訪中は、二十二日に中国の王毅(おうき)外相とインドのスワラジ外相が北京で会談して決まった。王氏は記者会見で「両国の歴史にとって新たな記念碑となる」と意義を強調し、スワラジ氏も「さまざまな課題について意見を交わす重要な機会となる」と語った。

 モディ氏は昨年九月に新興五カ国(BRICS)首脳会議のために福建省アモイを訪問し、今年六月には山東省青島で開かれる上海協力機構に出席する。短期間での連続訪中は異例だ。習氏も北京ではなく武漢まで出向くのは珍しく、インド側に配慮したとみられる。

 両国は一九六二年の国境紛争以来、互いを安全保障上の脅威と見なしてきた。昨年にはブータンと中国の国境を巡り、約二カ月半にわたって中印両軍が対峙(たいじ)した。さらに中国はパキスタンやスリランカ、モルディブなどインドを取り囲む国々との関係を強化し、インドへの圧力を高めてきた。

 しかし対米貿易摩擦の激化を受け、中国は周辺諸国との関係改善を急いでいる。共産党機関紙、人民日報系の環球時報は二十三日付の社説で、領土問題で対立した昨年も中印の貿易額が18%も増加した一方、インドとの関係強化を図る日米の戦略は「インドの発展に何ももたらさなかった」と指摘。さらに「中印の関係悪化を望む西側の願望は成功率が低い」とやゆした。

 インドも対中強硬姿勢を見直しつつあるようだ。ロイター通信によると、今年三月開かれたチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ十四世(82)のインド亡命から来年で六十年を迎えるのを記念する式典では、開催地が首都ニューデリーから北部ダラムサラに変更を余儀なくされた。インド当局の要請とみられる。中国との経済的結び付きが強まる中、今後も中国に配慮した対応が続きそうだ。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報