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【国際】

境界線 南へ北へ 文氏「私はいつ越えれば?」 正恩氏「いま」

軍事境界線を越えて韓国側に入る北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(右)を迎える韓国の文在寅大統領=27日、板門店で(韓国共同写真記者団撮影)

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 朝鮮戦争(一九五〇〜五三年)による分断から六十五年。北朝鮮の最高指導者が二十七日午前九時半前、初めて韓国の地に足を踏み入れた。南北軍事境界線上の板門店(パンムンジョム)に立つ水色のプレハブとプレハブの間、幅は四メートル、長さ二十メートルの通路の真ん中で、韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領の手を握り、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は語り掛けた。「気持ちは高揚したままです。この歴史的な場所で会えたので」 (ソウル・境田未緒)

 幅五十センチのコンクリートでできた南北軍事境界線の縁石を間にし、二十秒ほど笑顔でがっちりと握手。正恩氏は縁石をまたいで韓国側に入り、記念撮影に応じた後、文氏の「私はいつ(縁石を)越えていけるでしょうか」という言葉を受け、正恩氏が「いま越えましょう」と誘い、文氏が北朝鮮側に一歩入った。

 軍事的緊張の最前線として韓国軍と米軍主体の国連軍が、北朝鮮軍の兵士らと目の前で対峙(たいじ)する民族分断の現場。日ごろは笑うことも許されない緊迫感が漂う板門店が、穏やかな雰囲気に包まれた。

 両氏は赤いカーペットの上を伝統服に身を包んだ儀仗(ぎじょう)隊と共に歩き、会談場となる「平和の家」の前にある広場へ。陸海空軍の制服姿の兵士を含め計三百人による栄誉礼を受けた。両氏は歩きながらも笑顔で会話を交わす。正恩氏は花束を渡した子どもたちと記念撮影をするなど気さくな指導者として振る舞った。

 「平和の家」の一階で、正恩氏は芳名録に名前と共に「新しい歴史は今から。平和の時代、歴史の出発点に」と記入。予定より十五分早く始まった会談の冒頭では夕食会に提供される平壌の冷麺の話題を持ち出し「遠くから持ってきた」と話した後、「遠くからと言ってはいけないですね」と言って笑いを誘うなど終始、会話をリードした。

 

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