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【国際】

米、期待と警戒交錯 声明「歴史的」と評価

27日、板門店の韓国側施設「平和の家」で、芳名録に記帳する北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(左)。右は同行した妹の金与正党第1副部長=韓国共同写真記者団撮影

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 【ワシントン=石川智規】米ホワイトハウスは二十六日夜、南北首脳会談の開催を「歴史的」と評価する声明を発表し、六月上旬までに予定されるトランプ米大統領と金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の米朝首脳会談への期待も表明した。この一方、米政府はこれまでの対北朝鮮交渉がことごとく失敗に終わってきた反省から、南北間で融和ムードが過度に高まることへの警戒感も捨てていない。北朝鮮の非核化が果たされるまで、「最大限の圧力」を維持する構えだ。

 トランプ米大統領は二十七日朝、自身のツイッターで、南北首脳会談について「激しいミサイル発射と核実験の年が終わり、北と南の歴史的な会談が行われた。良いことが起きるだろう」と書き込んだ。

 さらに「朝鮮戦争を終結へ! 米国とすべての人々は今、朝鮮半島で起きていることを誇りに思うべきだ」と前向きに受け止めた。

 これに先立ちホワイトハウスは声明で、南北首脳会談の活発な議論が米朝首脳会談の成功につながることに期待を寄せた。

 トランプ氏はこれまで、核実験やミサイル発射などの挑発行動を繰り返す正恩氏を「ロケットマン」と挑発し、北朝鮮は「炎と怒りに直面する」と威嚇していた。

 だが三月、韓国の仲介や米中央情報局(CIA)を通じた水面下の協議を経て、米朝首脳会談の実施が電撃的に決定すると強硬発言を封印。今月二十四日には、正恩氏を「率直でとても立派な人物だ」と絶賛するに至った。

 背景には、三月下旬から四月一日にかけ、CIA長官として訪朝し正恩氏と面会したポンペオ国務長官が非核化に向けた手応えを得たり、北朝鮮に拘束される米国人三人の解放に道筋をつけたことがある。

 ただトランプ政権は北朝鮮との交渉を楽観視しているわけではない。北朝鮮との交渉の最前線に立つポンペオ氏は「米朝首脳会談だけで非核化が果たされる幻想は抱いていない」と表明。ある政府高官は北朝鮮が核実験中止と核実験場の廃棄を発表したことに対し、「核兵器の廃棄への言及がない」と問題点を指摘。今後の北朝鮮の行動を注視する構えを維持する。

 トランプ氏は「私は譲歩していない。(米朝会談が)良いものにならないならテーブルを立ち去る」と繰り返す。米国に対する北朝鮮の脅威が消えるまで、硬軟織り交ぜたメッセージで動向を注視する考えだ。

 

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