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【国際】

マレーシア総選挙スタート 与党VSマハティール連合

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 【バンコク=山上隆之】マレーシアの連邦議会下院(定数二二二、任期五年)の解散に伴う総選挙は二十八日に告示され、ナジブ首相(64)率いる与党連合と、首相候補にマハティール元首相(92)を擁する野党連合が五月九日の投票に向け激しい選挙戦に入った。国営ベルナマ通信によると、与野党合わせて六百八十人以上が立候補した。

 ナジブ氏は、二〇〇九年四月の首相就任以来、高い経済成長率を達成した実績を強調。与党連合のマニフェスト(政権公約)に三百万人の雇用創出のほか、低所得者向けの補助金拡充など「ばらまき」施策も盛り込んだ。

 マハティール氏はかつて決別したアンワル元副首相(70)と手を組み、政府系ファンド「1MDB」の資金流用疑惑を抱えるナジブ政権の打倒を目指す。消費税の廃止や、現政権が中国企業と結んだプロジェクト見直しなどを公約に掲げる。

 野党連合が勝てば、マレーシアが一九五七年に英国から独立して以来、初の政権交代。ただ、前回総選挙で野党連合に加わった全マレーシア・イスラム党が今回は単独で戦うため、政権批判票が割れ、与党連合を利する展開となっている。

◆政権交代へ「政敵共闘」

 【バンコク=山上隆之】二十八日告示のマレーシア総選挙は、マハティール元首相を首相候補とする野党連合が「一枚岩」になれるかどうかが焦点の一つだ。マハティール氏が手を組んだのは、野党指導者のアンワル元副首相。二人は十八年間、政敵の関係だった。

 「ナジブ政権打倒に向け私たちは恩讐(おんしゅう)を乗り越え、協力しなければならない」。マハティール氏は告示前の本紙取材に、共闘の理由をこう説明した。

 マハティール氏の首相時代に副首相として仕え、一時は後継者と目されたアンワル氏だが、通貨危機への対応をめぐってマハティール氏と対立。マハティール氏は一九九八年にアンワル氏を解任、職権乱用などの罪で刑務所に追いやった。アンワル氏は二〇〇八年に政界に復帰したものの、同性愛行為の罪で有罪判決を受け再び収監されている。

 二人は一六年九月に裁判所で再会し、共通の敵となったナジブ政権の打倒を誓い合う。服役中のアンワル氏に代わって野党党首を務める妻ワン・アジザさんは「この国を救う唯一の方法は、夫とマハティール氏が手を取り合うことだ」と理解を求めている。

 地元メディアによれば、アンワル氏は六月に出所する見通し。野党連合が政権を取れば、アンワル氏の恩赦手続きを進め、マハティール氏の後継者として首相に就く方針も決めている。

 ただ、野党陣営内では戸惑いや不満もくすぶる。与党連合は「マハティール氏は自分の利益のため政敵と結託した」(ナジブ首相)と批判を浴びせている。

 

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