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【国際】

ロヒンギャ取材ロイター記者公判 「警察が仕組んだ」裁判所が証言支持 ミャンマー

 【ヤンゴン=北川成史】ミャンマーのイスラム教徒少数民族ロヒンギャへの迫害問題の取材を巡り、ロイター通信のミャンマー人記者二人が逮捕された事件の公判が二日、最大都市ヤンゴンの裁判所であった。前回公判で警察官が「逮捕はわなだった」と証言。検察側は「敵意ある証人」と申し立てたが、裁判官はこの日却下し、でっち上げ事件の疑いが深まっている。

 「(法執行者の)警察官が法廷で宣誓した証言を簡単に排除できない」。裁判官が却下の理由を説明すると、ワ・ロン記者(32)は傍聴席に親指を立てた。

 ワ・ロン記者とチョー・ソウ・ウー記者(28)は昨年十二月、治安部隊の極秘資料を警察官から入手した疑いで逮捕。両記者はロヒンギャ十人が虐殺された事件を追っており、ロイターは「取材が引き金になった」と不当性を訴えていた。

 四月二十日、証人出廷したモウ・ヤン・ナイン警部が「飲食店で警察官が記者に資料を渡し、店外で別の警察官が逮捕する。上司の警察高官が仕組んだ」と証言。検察側のシナリオが揺らぐとともに、圧力めいた不可解な動きが広がった。警部は昨年十二月、ロイターの取材を受けたとして、規律違反の疑いで逮捕されたが、証言後の四月二十九日、禁錮一年で収監された。家族も官舎の立ち退きを命じられた。

 検察側は申し立て却下を不服として次回公判で警部の再出廷を求めたが、不利な立場に追い込まれた。公判後、チョー・ソウ・ウー記者は「何が起きても我々は強い」と声を上げ、ワ・ロン記者は「政府は報道の自由の重要性を理解すべきだ」と呼び掛けた。

 

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