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【国際】

イラン大統領「全シナリオ用意」 破棄・残留、両にらみ

 【カイロ=奥田哲平】トランプ米大統領が核合意からの離脱を発表すれば、イランも反発し、合意を破棄する構えを見せている。ロイター通信によると、ロウハニ大統領は七日、具体的な対抗措置を明示せずに「全てのシナリオを用意している」とけん制した。核兵器開発につながるウラン濃縮再開や弾道ミサイル発射実験などに踏み切る恐れがある。

 英独仏は核合意の見直し案としてミサイル開発の制限など提案しているが、ロウハニ師は六日の演説で「自国の防衛手段に関しては交渉不可能。ミサイルや武器の生産を必要なだけ続けていく」と拒否。七日にも「イランを弱体化させ、地域での影響力を制限するなら激しく抵抗する」と強調した。

 核合意体制が崩壊すれば、中東地域の「核開発ドミノ」が再燃しかねず、対立するサウジアラビアやイスラエルとの軍事的緊張も高まる。対外融和路線を進めるロウハニ師としては、海外投資による景気回復実現のために合意を維持したいのが本音だ。

 ただ、ロウハニ師は七日、「もし米国以外の核合意関係国によって国益が保証されるのなら、イランは合意にとどまり続ける」と残留の可能性も示唆。「核兵器計画はないと繰り返し言っている」と述べるなど、歩み寄る余地を残している。

 昨年十二月には生活苦への不満に端を発した抗議デモがイラン全土に広がった。核合意が破棄されるとの懸念から、今年に入って通貨の対ドル実勢レートは急落している。物価上昇に反映されれば、国民の不満が噴出する恐れが高まる。

 

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