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【国際】

イランも核合意離脱警告 米「制裁再開」に批判 孤立化

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 【ワシントン=石川智規、カイロ=奥田哲平】トランプ米大統領は八日、イランが米欧など六カ国と二〇一五年に結んだ核合意からの離脱を正式に表明した。オバマ前政権の政策を転換し、合意に基づき解除していたイランへの経済制裁の再開も宣言した。イランは強く反発し、核爆弾の原料にもなるウラン濃縮の再開もあり得ると警告。英仏独なども批判し、国際社会での米国の孤立ぶりが鮮明になった。 

 トランプ氏は同日のホワイトハウスでの演説で、現行の合意では、イランの弾道ミサイル開発を制限できず、イランが経済制裁解除によって得た資金で「核搭載可能なミサイルを開発しテロ組織を支援し、中東地域に無秩序をもたらしている」と主張。合意を「二度と結んではならない恐ろしく一方的なディール(取引)」と批判し、離脱した上で「最高レベルの経済制裁を発動する」と述べた。

 一方、「同盟国と協調し、包括的で永続的な解決策を見つけ出す」とも表明。合意修正に向けた交渉の可能性も示唆した。

 米財務省は、九十日後にイラン政府による米ドル購入など、百八十日後にイラン国営石油会社との石油取引や、イラン中央銀行との取引などを対象とした制裁を順次発動すると発表した。

 英仏独首脳は、離脱表明を「遺憾で懸念」とする共同声明を発表。イランの最高指導者ハメネイ師は九日、「愚かで思慮の浅い」と批判し、英仏独がイランとの貿易関係を継続すると保証しない限り、核合意から離脱する方針を示した。ロウハニ大統領は核開発再開を示唆し、「工業用のウラン濃縮を無制限に再開できるよう、原子力庁に必要な措置を講じるよう指示した」と述べた。

 <イラン核合意> 2002年に秘密裏の核開発計画が発覚したイランと、核兵器保有阻止を目指す米英仏中ロ(国連安全保障理事会の常任理事国)にドイツを加えた6カ国が15年7月に結んだ合意。イランは核開発の大幅制限を受け入れ、ウランの濃縮などを10〜15年制限。米欧の制裁は解除され、イランは原油や天然ガスの輸出などが可能になった。国際原子力機関(IAEA)は今年2月、イランが合意を順守しているとの報告書をまとめた。 (共同)

 

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