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【国際】

米大統領、中国に配慮か ZTEに罰金案

 【ワシントン=白石亘】トランプ米大統領が二十二日、中国との貿易協議について不満を表明した。貿易摩擦の激化はひとまず回避された形だが、安全保障上の問題を交渉材料に使うかのような手法に国内の批判は強い。トランプ氏にすれば、北朝鮮との首脳会談を控え、後ろ盾でもある中国に一定の配慮をせざるを得ない事情もあるようだ。

 「私は満足していない。まだ道のりは長い」。トランプ氏は二十二日、ホワイトハウスで記者団に米中の貿易協議について語った。

 先週末の米中協議では、中国が米国から輸入を増やす代わりに、双方が制裁関税を当面、「棚上げ」することで一致。中国は輸入車の関税下げも発表し、米国の求めに応じるかのような姿勢を見せる。

 だが、米メディアには「中国の方が一枚上手」(ウォールストリート・ジャーナル)との論調も多い。理由の一つは、知的財産権の保護で十分な進展がなかったため。米国は、中国に進出した外国企業から現地企業に技術移転を強要される点を問題視するが、今回合意したのは「中国が関連法の見直しを進める」との方針だけ。ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は「抜本的な構造改革が必要」と再び関税を持ち出す可能性に言及する。

 トランプ氏は、中国の通信機器大手、中興通訊(ZTE)への制裁を、十三億ドル(約千四百億円)の罰金や経営陣の刷新を条件に緩和することを示唆。「中国との貿易を考える時、北朝鮮の問題でどうわれわれを助けてくれるかも考える」と述べ、貿易協議と対北朝鮮の対応をリンクさせる意向をにじませた。

 ZTEは「中国人民解放軍と密接な関係がある」(米国防総省)との指摘もあり、国内でZTEのスマホを販売することには安全保障上の懸念が強い。制裁で米企業からの部品供給を禁じられて存続の危機にあるため、中国の習近平(しゅうきんぺい)国家主席が制裁緩和を強く要求したとされる。

 一方で、米議会には「ZTEが罰金を払ったり、経営陣が交代したところで米国の安全保障には何の役にも立たない」(民主党のチャック・シューマー上院院内総務)と、トランプ氏の対応に批判も多い。

 

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