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【国際】

北の核実験場「廃棄」に疑念 専門家不在で検証できず

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 【ソウル=共同】北朝鮮は北東部豊渓里(プンゲリ)の核実験場の爆破を外国メディアに公開し「完全廃棄」をアピールした。しかし、当初招くと表明していた専門家は不在。完全に使用不可能となったのか検証できないままで、米政府高官は北朝鮮の主張の信ぴょう性を疑う。

 二十四日に現地で取材に当たった外国メディアや朝鮮中央通信は二十五日、爆破の瞬間の映像や写真を公開。ごう音とともに坑道入り口などが土砂に埋まるシーンが繰り返し報じられた。

 韓国記者団によると、北朝鮮の核兵器研究所の副所長は事前説明で、これまで核実験に使われたことのない坑道も含めて「入り口だけでなく内部も爆破する」と説明。爆破地点を記した地図も示された。爆破前には、爆薬が仕掛けられた坑道の様子も記者団に公開したが、入り口からすぐの地点でふさがれ、奥の様子は見えなかったという。

 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が四月の南北首脳会談で、廃棄の透明性を確保するため専門家も招くと表明したが、結局招待されたのは記者だけ。韓国記者団は「内部からとみられる爆発音も聞こえた」としながらも「専門家ではないため、正確な状況は分からない」と伝えた。

 米政府高官はワシントンで記者団に対し「何が成し遂げられたのかを検証できるような、確たる証拠を得ることができなくなった」と非難。「将来使う余地を残した可能性もある」と指摘した上で、こうした約束破りが米朝首脳会談を中止する理由になったと語った。

 韓国科学技術政策研究院の李春根(イチュングン)研究委員は「坑道内にある起爆室などの主要施設まで爆破すれば再使用は不可能だが、そこまで行われたかは不明だ」と検証の必要性を指摘した。

24日、北朝鮮北東部豊渓里で爆破される核実験場の施設=ゲッティ・共同

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24日、核実験場で坑道を爆破後、外国メディアに説明する当局者(右)=ロイター・共同

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