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【国際】

トランプ氏「6・12まだ可能性」 北の対話継続姿勢を評価

 【ワシントン=石川智規、北京=城内康伸】トランプ米大統領は二十五日、ホワイトハウスで記者団に、中止を通告した米朝首脳会談について「私たちは今、彼ら(北朝鮮側)と話している。(当初予定通りの)六月十二日もまだあり得る」と明らかにした。トランプ氏は「彼らは会談をとても望んでいるし、私たちも行いたい。何が起きるか見ていよう」と述べた。

 北朝鮮の金桂冠(キムゲグァン)第一外務次官は二十五日に発表した談話で「朝米敵対関係は深刻で、関係改善に向けた首脳会談が切実に必要だ」と米朝首脳会談の必要性を訴えた。さらにトランプ米政権への批判を控え「朝鮮半島の平和と安定に全力を尽くす意思に変わりはない」と強調した。

 トランプ氏は、金次官の談話についてツイッターで「温かく建設的な声明を受け取った。良いニュースだ」と評価。「どこに導くかはすぐ分かる。長く続く繁栄と平和に向かうことを望む」と応じた。

 その後記者団に、対話の扉は閉じていない姿勢を示し「われわれは駆け引きの最中だ」と指摘。北朝鮮の出方次第では、会談の再設定もあり得るとの考えを示した。米朝双方とも当面は、軍事挑発など強硬路線は控えるとみられる。

 「突然の会談中止は意外だ。(トランプ氏は)会談に対する意思が不足していたのか、自信がなかったのか、判断は難しい」。金次官の談話からは、当惑する様子が目に浮かぶ。

 今月七〜八日の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と中国の習近平(しゅうきんぺい)国家主席との二度目の会談後、北朝鮮は米国に強硬発言を繰り出すようになった。常とう手段の揺さぶりが今回も効くと考えたのが誤算だった。「過去の過ちは繰り返さない」と強調するトランプ氏は一枚も二枚も上手。会談取りやめをあっさりと決めた。

 北朝鮮に融和姿勢を取る韓国の文在寅(ムンジェイン)政権を取り込んで、歴史的な米朝首脳会談につなげ、体制保証と経済支援を獲得する−。正恩氏が描いていたとみられるシナリオは、修正を余儀なくされる。

 正恩氏は四月、経済建設に総力を集中させる方針を宣言。直ちに強硬路線に転換することは、国内向けにも説得力を欠く。「北朝鮮は米朝対話再開の糸口を慎重に探るだろう」と外交筋はみる。

 

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